きっかけは、中学時代のブリスベン短期留学
中学の時にオーストラリアのブリスベンに短期留学したことがあり、10日のみで、全く英語もわからない、話せないレベルでしたが、ずっと興味があった留学の形が少し見えた気がしました。
高校は国際経済科に入りました。英語の授業が比較的多く、月1でネイティブの先生の授業があったり、英語検定も推進していたので、高校卒業後は、英語を活かす道を考えるようになりました。
その後は、日本の大学の英文科への進学も考えたのですが、英文科でどれだけ実践的な英語が話せるようになるのか?という疑問がありました。そこで、海外に出て自分を追い込むことが必要なのではと考え、そこから留学を現実的に考えるようになりました。
※同じ時期に他のコースで学んでいたウィリアム・アングリス生と一緒に
ウィリアム・アングリス・TAFEでイベントマネージメントを学んだ理由
もともと文化祭などの学校行事で1から企画運営して1つのものを完成させるということに、私自身がとてもやりがいを感じていたので、将来は、国際的なイベントに関わる仕事に就きたいと考えるようになりました。
学校を決定する上でウィリアム・アングリスに最終的に決めたのは、オーストラリアのホスピタリティ業界で有名なTAFEなので、ホスピタリティー関係のボランティア手配も多く、Diploma of Event Managementコースで学びながら色々な経験が積めると考えたからです。
ボランティア参加など実践がたくさん詰まった授業
2月から始まったターム1(1学期)は、セオリーの授業が多かったです。課題では、イベントの役割を説明したり、危険性などを学ぶプレゼンテーションがありました。実際にイベントの経験をつけてプレゼンテーションに臨みたかったので、最初からできる限り多くのボランティアに参加していました。
他にも、自分で模擬イベントを作る課題の提出もあったので、学期の最初からイベントやボランティアに参加しておくことは授業に役立つと思います。
その他にも、授業の中でイベントに参加できる機会は数多くあります。医学関係のカンファレンスディナーでのテーブルスタイリングや受付、Visit USAというアメリカ向けの旅行会社の人が集まるエクスポや、The World's Longest Lunchというイベントにも参加してテーブルスタイリングなどを行いました。

授業以外のボランティアは、先生がイベントの紹介メールを送ってくれて、各自で登録して参加します。一般公募されているものではなく、ウィリアム・アングリスの学生を対象に募集がかけられており、たくさんの機会に恵まれました。
学校の勉強もそうですが、イベントに参加して学校外でも知識や経験を積めたことは大きな糧になったと思います。
ターム2になると、セオリーと実践が半々くらいになります。
授業の一環で、ウィリアムアングリスに併設されているレストラン内で実際に行われるイベントを企画運営する教科があり、ある企業の会食イベントの企画をしました。

まずはじめに、詳細や予算、どんなテーマかを聞いて、プレゼンテーションを作ります。テーマは「Indigenous(先住)」だったので、それに合わせたテーブルセッティング、飲み物準備、食のアレルギーや食事制限のデータの収集、Welcomeポスター、音響、テーブルリストなどを、チームでそれぞれの役割を分担しながら、みんなで計画しました。クライアントの予算もあるので、それを把握しながら、クライアントが満足するまで、みんなで何度もアイディアを出し合いながら仕上げていきました。
みんなそれぞれ任された役割はありますが、チームで一つのことをやっているので、1人が遅れると他が進まないということもあり、チームプレイがとても重要になります。
いろんな国籍の学生がいるため、価値観もいろいろで大変なことが本当に沢山ありました。でも先生がお母さんみたいな先生で、クラスにまとまりがない時はしっかり話し合う機会を作ってくれ、無事イベントを成功させることができました。

他にも、ウィリアム・アングリスのレストランでディナーイベントがあった時にテーブルスタイリングやウェイターをしたり、学校のオープンキャンパスでは希望者数人と1からアイディアを出し合って材料を買いに行き、Student officeのドアの前のスタイリングも担当させてもらいました。

当日は受付も経験することができ、オーストラリア人の入学希望者に向けたキャンパスツアーも担当しました。自分の体験したことを、これから入学しようと思っている人に話す機会を持てたことは、本当に楽しくて貴重な経験でした。

実践が増えたターム2ですが、セオリーでは「Manage finances within a budget」でシナリオに沿った予算の計算をしたり、「Manage on-site event operations」にてイベント時の駐車場の規約を学んだり、法律やイベントを開催するための政府手続き、マップやトイレの数などのアレンジなど、イベントを1から計画するにあたり必要になる知識や手続きを沢山学びました。
またターム2では、元卒業生がゲストスピーカーとして来てくれました。ウィリアム・アングリスで学んだことが就職とどう繋がったか、コース中にどんな経験をしたほうがいいのか、会社ではどういうことをしているのか、など、リアルな話を聞くことができました。
授業の後半はインターンシップやプロジェクトなど盛りだくさんの経験!
ターム3の終わり頃からターム4にかけてはインターンシップの教科もあります。約1ヶ月(120時間ほど)、Incognitusというイベント会社でインターンシップをしました。
はじめは、オフィスでイベントの書類準備や、働く人の情報収集のお手伝いなどから開始しました。その後、その会社がMelbourne Royal Show(毎年9月にメルボルン・ショーグラウンドで開催される農業関連の祭り)のプロジェクトに関わっていたので、イベント時に数日ボランティアとして働く機会を持てました。

私が実際お手伝いした会社は、従業員のマネージメントを行っており、フォークリフトの予約の電話対応をしたり、スタッフルームのお菓子を買いに行ったり、スクリーニングのお手伝いをしたり、現場のスタッフと一緒にやるサポートを行いました。
大変だったのは現場でフォークリフトを扱う人たちの英語、特に電話での対応です。普段聞く英語よりもオーストラリア英語が強いので、聞き取りに苦労しました。

インターンシップ終了後は、課題の一環としてウィリアム・アングリスのスタッフやクラスメイト、インターンシップ先の社長を招待して、大勢の前でプレゼンテーションをする機会もありました。
授業は週3日で、平日2日のお休みはあったのですが、インターンシップは朝も早く、場所も遠い上に、プロジェクトの準備などが同時に重なって、この時期は正直タイムマネージメントが大変でした。でも、最終的に毎日違う経験をし、色んな人と会えて縁が広がったことで多くの学びがありました。

最終タームとなるターム4は、Manage projectsという教科で大きなプロジェクトに取り組みました。私達のときは脳腫瘍のチャリティーイベントをクラスで主催しました。スポンサー探し、デザイン、Eメール、ラッフルなどからそれぞれ担当を決め、みんなで取り仕切っていきます。

私は最初スポンサー探しの担当ではなかったのですが、大変だったので一緒に手伝いました。協力してくれそうな企業に、面識がないまま初めて電話し、チャリティーイベントの紹介をして、スポンサーになってくださいとお願いしたり、店舗まで行くこともありました。ラッフルの景品の協力もお願いしたりします。
参加費やラッフルの金額で得るチャリティーの目標金額は1万ドルと高額でしたが、最終的に無事達成でき、アルフレッドホスピタル(病院)に寄付することが出来ました!
これらは、1年前の自分だったら絶対出来なかったと思いますが、英語力への自信、そして今までのイベントでの経験から色々な事が躊躇なく出来るようになっている事への驚きとともに、ここまで成長できたという嬉しさもありました。

実践的な授業ゆえの英語への苦労
英語学校で入学基準を満たして専門コースにパスウェイ入学しましたが、専門コースで必要とされる英語力は、語学学校の時とは全然違い、とても苦労しました。
クラスメイトは留学生であっても皆ネイティブ並み。もちろんネイティブのクラスメイトとも同じ空間で勉強しているので、先生やクラスメイトの英語のスピードは早く、専門的な用語もたくさん出てきます。

最初は音声を録音してノートに書いたり、その時にわからない単語はなぐり書きして後で調べたり友達に聞いたりなど色々な工夫をしていました。
コースの1年間は、もちろん授業だけでなく、それに追加してイベントのアルバイトにレストランのアルバイト、そしてボランティアもやっていました。年間を通していつも時間管理が大変でした。勉強第一なので、勉強のスケジュールを先に書き出して、あとからアルバイトなどを入れて調節していました。

みんなで助け合った少人数のクラス
クラスは全員で8人で、そのうち留学生は4人の少人数でした。みんな年齢がそんなに離れていないので仲が良くて、お互いに助け合うことがとても多かったです。
先生は教科によっても違いますが、共通しているのは、皆ポジティブに励ましてくれるということです。

初めての授業の時に、「なぜこのコースを選んだのか」、「将来どのような仕事をしたいのか」をクラスメイト全員に質問してくれて、それを元に、個人の得意な能力に合わせて実践的な授業時の役職を振り分けたり、ボランティアの機会を与えてくれました。
また最後には、生徒それぞれに「○○が向いているよ」、などのフィードバックもくれました。私はホスピタリティー系の仕事が向いているとアドバイスをもらいました。
ターム2の会食イベントあたりからみんながとても仲良くなって、学校に行くのが毎日楽しかったです。チャリティーイベントの時もみんなで下見にいったり、いい思い出がたくさんあります。

Establish and conduct business relationshipsという教科ではツーリズムの学生と一緒に学びましたが、その教科以外はいつものクラスメイトとの勉強環境でした。先生との距離も近いし、少人数ならではの発言し易い環境から、私的にはとてもよかったと感じています。

とにかくイベントがたくさん! チャンスが多いメルボルン
ギリギリで都市変更にはなりましたが、イベントを学ぶ上ではとてもチャンスが多い都市なので、結果的にはよかったと思っています。大きい都市だからこそ、人との繋がりや縁が持てる機会もとても多くありました。
メルボルンで語学交換イベントを企画している人と知り合うきっかけがあり、そこから彼らのイベントの手伝いをしていました。
私の仕事は、色々な大学の日本語クラブに行きイベントをやりたいということを伝えて協力者を探すことで、2つの大きなイベントの立ち上げに携わりました。

メルボルンは年中、各地で様々なイベントが多く開催されています。インドのHoli Festival Melbourne、音楽関係のイベント、Melbourne Royal Show、ライトアップ、古着のイベントなど、探せばいつでもなにかしらイベントがあるので、学びながら、楽しむ機会がたくさんあります!
メルボルンは、大きい都市だからこそ、人との繋がりや縁が持てる機会も多くあります。イベントを学ぶ上ではとてもチャンスが多い都市なので、ギリギリでパースからメルボルンに留学先を変えたことは、結果的によかったのではと思っています。
スタッフからのコメント
英語学校から専門コースの修了まで約1年7ヶ月の留学を終えて日本に帰国された古谷さん。現在は外資系ホテルのマーケティング部門にて勤務を開始し、ウィリアム・アングリスで培った経験を活かし、活躍されています!
※同時期にAdvanced Diploma of Hospitality Management を卒業された黒田さんと一緒に卒業式にて
このコースでは、Event Managementの勉強を通して、コミュニケーション力や、プロジェクトのスケジュールとコーディネート力、予算管理力、協調性などを身につけます。
イベント管理だけでなく、プロジェクトを作り上げるスキルを得たい方や、ホスピタリティー業界やイベントマネージメントには興味があるけどまだ実際行きたい方向が決まってない方にもお勧めです。ボランティアやイベント参加、プロジェクトを通して英語を使いながら実践力をつけることが可能です。
メルボルンはオーストラリアの中でもイベントの開催が多い都市。さまざまな活動に参加して色々な経験が積みたい、という方におすすめです。