【体験談】発展途上国で医療を届ける人になりたい!QUT看護留学

有村遥香さん | ブリスベン | Queensland University of Technology | Nursing | 3年
高校卒業前の18歳の時、海外、特に発展途上国で医療を届ける人になりたいと、海外留学を考え始めた有村さん。まずは日本で
医療系の資格(臨床工学技士)をとるため日本の大学へ進学。そして看護師のスキルがあれば医療機器が不足している発展途上国でも貢献できるとオーストラリアの看護護留学チャレンジ、2022年、QUTをご卒業されました。

有村さんの留学プラン
・2019年6月〜2020年6月 QUT付属英語学校 EAP1〜3(36週間)

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・2020年7月〜 QUT Bachelor of Nursing Graduate Entry2年次編入学

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・2022年6 QUT Bachelor of Nursing卒業

クィーンズランド工科大学(QUT)へ進学を決めた動機を教えてください


高校生の頃から開発途上国で医療に関わる仕事をしたいと思っていました。臨床工学技士という仕事に興味を持ち、日本の大学を卒業しましたが、途上国でもアドバンテージになるような直接医療が届けられる資格も欲しいと思い、英語で看護を学ぼうと考えました。他国に比べ留学生の受け入れ体制が良かったことと、実際にオーストラリアで看護師免許を取得された方を本で知り、これだ!と思いました。日本の大学卒業後に受けたIELTSのスコアと照らし合わせ、学士号を持っている人向けのGraduate entryのコースがあり、2年で卒業できるQUTに魅力を感じ進学を決めました。

EAP(進学準備英語コース)について教えてください

看護学部入学のためにIELTSアカデミック7.0が必要でしたが、入学時点までに取得が難しかったため、QUT付属の英語コースでEAP1〜EAP3までパスすることによりIELTSを免除できる制度を利用しました。当時は一度日本で就職するか悩みましたが、この制度が2020年の7月に廃止されたので、今となっては日本の大学卒業後すぐに渡豪して良かったと思っています。

EAPではどのようなことに苦労されましたか?

日本では大学在学中にTOEICや口頭英作文に特化した塾に通うなど、個人で英語に触れる環境をつくっていましたが、EAPではアカデミックな英語を一から学ぶという点で、とても苦労しました。Reading, Listeningはもちろん、アカデミックなWritingの課題がとても多く、エッセイなど一度も書いたことが無かったので最初は本当にエッセイの書き方など、基礎の基礎から教わったように思います。EAP1からEAP3まで、学期末のテストでパスしないと大学入学の道が閉ざされてしまうと、常に不安でいっぱいでしたが、不安になっている暇があるなら今できることをひたすらやるしかないと、休みの日も学校の図書館へ通ったりと、後悔しないように必死で勉強していました。EAPでは、大学で必要とされるスキルの基礎をしっかりと学ぶことができ、その後の大学での勉強の負担がとても軽減されたように感じます。 
※備考※
2020年より、EAPコースからのダイレクトエントリーは廃止となり、EAPコースを経由しても看護学部入学前に必ずIELTSを受験して7.0以上(各4スキル7.0以上)取得することが条件となっています。

QUTの看護コースで学ばれた内容について教えてください


私の場合は日本の学士をもっていた為、Graduate Entryとして1年目の授業は免除でした。2年生からスタートしましたが、授業内容としては、生理学、薬学などの医療知識はもちろん、医療に関わる法律や心理学、他にもオーストラリアは文化が多様なのでアボリジニの方への医療提供の姿勢など、人権保護の観点に着目した授業がありました。最初の1学期目は、4科目の授業を受けていました。それぞれの科目につき、レクチャーとチュートリアルがあり、週4日で8クラスを受講していました。

看護コースの具体的な科目について教えて下さい。


LSB111 Understanding Disease Concepts

13週にわたり各器官の様々な疾患について学びます。コロナによりオンラインでの受講でしたが、レクチャーに加え毎週のチュートリアルではフォローアップとして講師が作成した質問内容をもとに学生同士で考え、分からない場合はその場で質問ができたため、病態について理解を深めることができました。課題はテストのみの評価であったため、各週の復習を続けることで対策しました。

NSB305 Leading and Learning: Building Professional Capacity

卒業後、学生から新卒看護師として働くにあたってどのような変化が必要とされるのかに重点をおいて学ぶ科目です。看護師としての協調性やリーダーシップのスキルについて、オーストラリア看護協会の規定に基づき学びます。新卒看護師として、どのように職場の問題に対処するのかなど、実際に自分で考えることで学生時代とのギャップを埋めることができるようにサポートしてくれる授業内容がとても印象的です。

NSB236 Integrated Nursing Practice 3 On Campus

患者さんの病態によって求められる看護ケアを学ぶ科目です。課題では、与えられたシナリオをもとに、患者さんの兆候と病態を結びつけ、なにがここでは問題なのか、どのようなケアが優先的にされるべきなのか、なぜ優先されるべきなのか、などを論文を引用し回答します。実践的な知識と対処法を証拠とともに述べることが求められるため、苦労しました。

NSB335 Integrated Nursing Practice 5

QUTでは全て合わせて840時間の看護実習が求められますが、この授業では残り最後の240時間の実習を6週間にわたり行います。私は小児病院の心臓外科に配属されましたが、乳児における看護ケアなど、とても興味深い有意義な学びを得られました。実際の病院実習では、日々起こる個別の事象に対して論理的に考えることや、いま必要とされる事は何か、自ら考えて積極的に行動することを意識して毎日を過ごしていました。最初の頃の実習ではつまづくこともありましたが、学生としての学びたいという姿勢を大切に取り組むことで、周りも巻き込み、徐々に成長できたと感じます。

勉強をどう乗り切ったか、コツを教えてください


最初の頃は、到底終えることができないと思うような課題の量と求められているレベルの高さから、レポート作成中には勝手に涙がでてくるというような状況でした笑。日本の大学で勉強した事を英語で学ぶような授業も多かったのですが、論文を書いたり実習での実践面で苦労しました。しかし、時間をかけて丁寧に取り組むことで、だんだんとコツをつかみ、また、一緒に頑張る仲間ができたことで次第に乗り越えられたように思います。課題の重なる週など1日10時間以上、みんなで図書館に籠り励まし合いました。

QUTのいいところ、悪いところを教えてください


良かった点
・試験期間中、図書館が24時間開いている
・ジムがあり気晴らしにプールなど学生割引で利用できる
・Graden Pointのキャンパスは市内にありとても便利
・無料のキャンパス間のシャトルバスで交通の便も良い
・留学生向けのサポートがたくさんある(課題の文法チェックや医療英会話など)
・課題に関して進め方などチューターからのサポートを受けられる
残念な点
・受けられるサポートを自分で調べないと最大限活用できない
・看護実習期間と課題提出・試験期間が重なることが多いのでタイムマネジメントがとても
大変だった

ブリスベンでの生活について教えてください


ブリスベンは、大きすぎず、小さすぎず、とても住みやすい街です。のんびりとした空気が流れていて、公園でぼーっとしたり、カフェを巡ったりと、本当にリラックスできます。また、色んな国の料理があり食にも困りません。大学在学中はシェアハウスに住んでいたため、みんなで料理をしたり今日あったことをたわいもなく話すなど、共同生活が新鮮で楽しかったです。

将来のキャリアプランはどのように今考えていますか?

卒業ビザを取得し、2年間の滞在ができるのでその間働く予定です。その後どうなるのかはまだ分かりませんが、いつかはMercy Shipsという医療船に乗ってアフリカなど、国際的に医療をとどけられるような仕事がしたいです。

大学進学を考えている方へアドバイスをお願いします

自分自身、留学するにあたり周りが就職するなかで、将来がみえず不安になることも多々ありましたが、自分のしたい事を思いきりしなさいとサポートしてくれた両親には感謝しかありません。もちろん、海外での大学進学は、何度も涙したり沈み込むこともあると思いますが、こんなにも自分の価値観を広げられ、必死で頑張る経験はかけがえのないものだと心から思います。日本での英語学習を継続しつつ、今は難しく考えず、とりあえずやってみようか!くらいの気持ちで飛び込んでみていいと思います。皆さんの夢が叶いますよう、応援しています!

スタッフからのコメント

医療機器が不足している発展途上国でも、看護師としてのスキルがあれば医療を届けることができる!との思いから、看護留学を志した有村さん。
コロナ禍も日本へ帰国することなく、オーストラリアに残り学業を続けらて無事のご卒業、本当におめでとうございます!
先日は無事卒業生ビザ取得のご連絡も頂き、しばらくはオーストラリアでお仕事の予定とのこと。そして、元々の目標である発展途上国の医療への従事を目指して、これからも頑張ってくださいね。有村さんの今後のご活躍、応援しています!
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号G175)
シドニー滞在歴15年を経て、現在東京オフィスで留学コンサルタントとして 皆さんのオーストラリア留学実現へ向けてサポートしています! 現地での滞在・進学経験を踏まえて、皆さんのご留学へむけての不安を解消して安心して出発の日を迎えられるよう、アドバイスしています。 まずはお気軽にご相談下さい! このカウンセラーに質問する

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