ELSユニバーサルイングリッシュカレッジの長期留学プログラム、アカデミックイヤーで学ばれた朝陽さん。
前回の英語コース体験談 に続いて、プログラムに含まれるインターンシップの体験談を頂きました!
インターンをしようと思ったきっかけは何でしょう。
大学卒業後に語学留学を決めた時から、英語だけではなく自分が専攻してきた分野である栄養学の分野で栄養士としても海外で何かしら経験をしたいと考えていたからです。
どのようなところでインターンをされましたか?
Aged Care Nutrition Servicesというところで、個人で活動している栄養士さんのもとアシスタント栄養士としてインターンをしてきました。自宅の一角にオフィスがあり、患者さんがオフィスを訪ねてきて栄養指導・相談を行ったり、依頼のあったAged Care施設やメディカルセンターに出向き、入所者の栄養アセスメントや相談・指導、ケアプラン提案などしたり、あらゆるセミナーの開催も行うそうです。
インターン先でのお仕事内容について、具体的に教えて下さい。
私はアシスタント栄養士として仕事をさせていただきました。
私が行っていたことは、レセプション業務(電話対応や患者の案内)、栄養アセスメント前の患者情報の収集(病歴や服薬、食事・栄養面に関する既知の事項のチェックなど)、またアセスメント後の患者レポート作成の補助(栄養計算や薬の副作用調べ)、リーフレット作成、患者の連絡先やオーストラリアにあるRetreatのリストアップなどを行いました。
まず苦労したことは医療・栄養に関する専門的な英語です。
大学時代に臨床栄養などは学んできているので多少の知識はありますが、まず病名が英語でわからないことには何も理解することができないので調べる時間があるときにチェックしたり、スーパーバイザーに聞いてなるべく理解した上で、患者さんのもとへ行くようにしていました。
また電話対応は本当に苦労しました。次回の栄養指導のアポイントを取るために患者さんに電話をかけたり、かかってきた電話に対応したりしましたが、アクセントの違い、話す速さの違いなどによって聞き取れない時や、問題なく聞けるときなどさまざまでしたが、電話対応は本当に緊張しました。
また、リーフレットは1つの栄養素に特化してその栄養素が多く含まれる食品をリストアップし、レシピ集も合わせたものを作成しました。合わせてその栄養素を多く摂取できるような7日間×3食の食事プランも作成し、実際に1人の患者さんにお渡しすることができました。
日本の大学で勉強して来たことが、どのようにインターンで活かせましたか?
言語は違えど、病気の機序や症状、必要なケアなどは同じなので、大学で勉強していた分、英語で聞いてもおおよそ理解ができました。またリーフレットの作成や7日間の食事プランも大学で何度も経験していたので、それを活かし取り組むことができました。
インターン先で、日本とは違うな、と思ったことや印象に残るエピソードについて教えてください。
まずAged Care施設に仕事に行った際、入所者の食事の様子を観察に行こうと共同の食堂に行ったところで気づきました…ここはやっぱりオーストラリアだと!おじいちゃんおばあちゃんがナイフ、フォークで肉を食べている!!!
これはまず大きな違いでした。また出されている食事もやはり日本のものとはやはり違いました。
また、スーパーバイザーとの話の中で学びましたが、オーストラリアはマグネシウム不足の人が非常に多いそうです。
しかし日本では食事の中で常に海藻などを食べているのであまりマグネシウム不足ということは起こらず、フードスタイルの違いで国や地域によって異なる栄養の問題があるということに気づきました。
また、7日間食事プランを作成するときに、日本の食事スタイルとは全く違うので、朝にご飯はつけれないし、食材もこちらでよく使われるものを考えてメニューを考えたりと、オーストラリア式に食事計画を作成するのには苦労したと同時に食事内容・食事スタイルの違いを目の当たりにしたことを覚えています。
インターンでこういうところを学んでみたい、と思ったことはどのような部分ですか?
こちらの栄養士がどういう働きをしているのか、管理栄養士として患者さんとどのように接するのか、またどんな食事が患者さんなどに出されているのか、日本とオーストラリアでどんな栄養に関してどんな違いがあるのか、などを学びたいと思いました。
インターンの一日の流れについて教えてください。
7:00 | 家を出発しA施設(Aged Care)へ |
8:30 | 仕事開始(指定された入所者(1日6~15人ほど)の栄養アセスメント)
入所者情報の収集(病歴、服薬、栄養・食事摂取状況等 共通の電子カルテのようなものよりピックアップ) |
10:00 | 入所者のもとへ
ベッドサイドに行き、スーパーバイザーが入所者との相談・栄養アセスメント(やせ、肥満、寝たきり、とてもアクティブな人などいろいろな人がいました) |
12:00 | 入所者の食事の様子を観察に食堂へ
指定された入所者が、どのくらいの量を食べることができているか、好き嫌いはあるか、食欲はどうか、飲み込みに問題はないか、食事の介助の必要性はあるかなどを観察 |
13:00 | 引き続き入所者のもとへ |
14:00 | 患者レポート(アセスメント結果とそれに基づく栄養ケアプランの提案)、プログレスノート(病歴、服薬、日々の変化など患者情報がすべて載っている患者情報共有システムへの今日の栄養アセスメント結果の記入)の記入
私は栄養計算の補助、薬の副作用が考えられる場合、薬の副作用チェック |
17:00 | 急いで仕事を終わらせ、スーパーバイザーと一緒にズンバ(ダンス)クラスへ |
18:15 | ズンバでエクササイズ |
20:00 | ディナー
ベジタリアンな食事をよく作ってくれました。家にホームシアターがあるので、たまに映画を見ながらディナーをすることも。 |
23:00 | 今日行ったA施設に今日のアセスメント結果のサマリーと患者レポートをEmailにて送信 |
0:30 | 就寝 |
英語力の部分で大変だな、と思ったことはありましたか?
まず学校内での環境とは違い、周りすべてがネイティブススピーカーという環境だったので、たまにスーパーバイザーの表現がわからなかったり、特に電話対応で相手の人の話すスピードやうまく返答できなかったり苦労した部分はありました。また医療・栄養(病名などや症状など)英語の知識が乏しかったので苦労しました。しかし1か月のインターンを終えて学校に戻り、友人や先生、シェアメイトと久々に話をしたとき、自分のスピーキング力が上がったように感じました!
インターンのスーパーバイザーのお宅にホームステイしながらという、 形でしたがお仕事が終わった後などどのようにすごされましたか?
月曜日から木曜日までは仕事終わりに毎日ズンバに通い、その他スーパーバイザーの友達がヨットを持っていたのでセーリングに連れて行ってもらったり、夜にKirribilliにピクニックに連れて行ってくれたり、仕事以外にも本当に充実していました。ホリデーにスーパーバイザーとオーストラリア最高峰のコジオスコ山に2日連続(笑)で登山に行ったのも1番の思い出です!
語学留学とインターンを今後どのように将来のキャリアに繋げて行きたいですか?
1か月という短い期間ではありましたが、この経験は自分にとって本当に大きなものとなりました。
今後、言語の異なる患者に出会う可能性も考えられ、言語の壁があるということで不安にさせないよう、自分の持っている知識ですべての人に対して同じようにサポートをしていけたらいいなと思っています。
共通の言語や認識があることで、たとえバックグラウンドは違えど、一つでも多くの力になれるということをこのインターンを通して知ることができました。
また、多国籍国家であるオーストラリアでDietitianとしてのインターンを経験して、バックグラウンドが違えば食事内容も栄養問題も異なるということに改めて気づき、それは日本でも人それぞれ食べているものやライフスタイルが違えばいろいろな違いが現れてくるということを意味すると改めて感じました。この経験を活かし、患者サイドでの密な対応ができ、ひとりひとりのニーズに合った対応・ケアができる
信頼される身近な管理栄養士を目指し、これから頑張ります(^^)!!
スタッフからのコメント
語学留学の最後に大学での専攻を活かしてのインターンシップで、英語+αに挑戦された朝陽さん。
常に前向きに物事に取り組め、またその人柄もあって周りからも温かいサポートを受けられ、充実した留学生活を送られましたね。
これからの朝陽さんの日本での活躍を楽しみにしています。