サンシャインコースト大学のMaster of Teaching(Secondary)コースについて教えて下さい
Master of Teaching (Secondary)は、オーストラリアの高校教師になるために必要な教員免許を取得できるコースです。卒業後オーストラリアの高校(Year 7-12)で働くことが出来ます。

Master of Teaching (Secondary) はBachelor degreeで学んだ専門分野を生かし、teaching area をふたつ選択して、その科目の専門教師になれます。Teaching area はBachelor で学んだ分野で決まるので自分では選べません。
私は以前にクイーンズランド大学のBachelorでメディアの勉強をしていたこともあり、teaching areaはFilm, Media and Television とJapaneseになりました。科目の勉強はすでに会得している前提なのでそちらの勉強はせず、先生としてどのように教えるのか、オーストラリア・クィーンズランド州のカリキュラム(州ごとに違う)「カリキュラムの教え方」をメインに勉強します。
大学での授業と60日間の高校での実務研修があります。大学を卒業する前に英語の読解記述と数学の基礎知識の試験、LANTITE(Literacy and Numeracy test for Initial Teacher Education Students) にも合格する必要があります。
コース内で興味深かった科目はありますか?
はい。特に印象に残ったのは以下の科目です。
EDU765 Professional Experience: Orientation to the Profession
初めての研修で初めてオーストラリアの高校に足を踏み入れました!初めての体験と初の先生としての授業はとても緊張しましたが、私が行った高校の生徒たちは私みたいなStudent teacherに慣れていて普通に先生として接してくれました。研修ごとに教える科目が決まっていてこの研修では日本語を教えました。

生徒たちは初めて日本人の先生が日本語の授業を受けたらしく、みんなも少し緊張気味でした(笑)。お互いにとても緊張した10日間でしたが、初めてのオーストラリアの高校・生徒との交流、先生として授業をした研修だったのでとても思い出深い経験でした。
EDU713 Individual Learners Needs
このコースは軽度から重度の障害を持っている生徒の教育方法、環境準備、親・学校・先生とのコミュニケーション、安全性などオーストラリアの障害者に対しての法律について学びました。
オーストラリアでは障害を持つ子供は専用の「特別」な学校には通わず、みんなと同じ学校に行き同じ教室で授業を受けます。その為生徒一人一人にあった授業内容と方法を先生達は用意しなければなりません。
Case study やシナリオを通して様々な生徒との接し方を学べたのは、とても貴重な経験でした。
授業や課題への取り組み方や、試験(Exam)に向けた特別な勉強方法はありましたか?
実は、Master of Teaching (Secondary)ではexamはあまりありませんでした(2年間で三回くらいでShort answer やscenario case study / responses など)。課題はessayとグループワークが多く、あとは実際高校で教える実務研修が主に評価されます。

課題で良いマークを取るには、授業に参加するのはもちろんですが、クラスメイトと意見を交換したり、教授と仲良くなる事はとても大事です。教授からのfeedbackはこの課題で何を求めているかのヒントになるので授業以外で時間を作り会いに行くのをお勧めします!
サンシャインコースと大学で教育学を学んで良かったと思う点を教えてください。
サンシャインコースト大学のMaster of Teaching (Secondary)を通して一番良かったなと思うことは、様々な分野の人達と出会えた事です。

Master of Teaching には色んな分野の「プロ」が集まっていてその分野を活かして先生になりたいという人達が集まっていました。
お医者さん、弁護士、看護師、警察官、経営者、テレビのプロデューサーだったり様々な分野で活用している人がいて、とても良い刺激になりました!みんな自分のpassionを若い人たちに自分らしく伝えたいという気持ちを強く持っていて素敵だなといつも尊敬していました。
私も心から私の持っているものを活かして、自分らしく輝きたいなと思わせてくれました。クラスメイト、教授、研修先の先生方から色んな良い影響と意見をもらい、これからも仲良くしたいと思います。
修士課程中にアルバイトをされていましたか?
私は友達の紹介でお寿司屋さんでウェイトレスとして働いていました。USCの大学院の授業は夜に行われるものが多く、午前中からお昼の時間に働いてその後、授業に参加していました。

クラスメイトも小さい子供がいる人が多く、家事やみんなお仕事をしてから授業に参加している人が多かったです。私は忙しい方が勉強に集中してできるので、アルバイトは一週間に20時間(週4ほど)していました。研修中は週5(full time)毎日高校に行く必要があったのでアルバイトはお休みしました。
ブリスベンに比べてサンシャインコーストは田舎なのでバスや電車の時間が限られてます。その為、頻繁に働く予定があるのでしたら、車があるほうが便利だと思います。
Master of Teaching (Secondary)を目指す上での、アドバイスなどありましたら教えてください
自分が思っている以上に色んな面でスキルアップできるコースだと思います!アドバイスとしては学生ならみんな同じだと思いますがちゃんと時間管理をするのと、趣味やリラックスする時間を作るのが大事だと思います。あと私はUQでBachelorもやりましたが、Masterの勉強量はかなり多いです。

求められるAQF Level (Australian Qualifications Framework) もBachelorが level 7 、Master がlevel 9になるので課題で求められる知識や能力はかなり高いと感じました。なのでアサイメントの事について調べたり、考えたりする時間はかなり多いので覚悟は必要です!
LANTITE試験の合格条件がオーストラリア全国民の読解記述と数学の基礎知識の標準以上のスコアを取らないといけないので、こちらもある程度の英語力がないと簡単ではないです。Master of Teaching を考えている人は子供が好きな方、教えるのが好きな方、話すのが好きな方にオススメです!
特に教育学については、時間管理とコミュニケーションが大事なスキルだと思いますので、コース開始前にもこの点を意識してもらうのは良いと思います。