観光学・ホスピタリティへの進学を決めた理由
私が幼い頃から両親が海外旅行に連れて行ってくれた事もあり、海外の素晴らしさや憧れを持っていました。実際に旅⾏して様々な影響を受けることで、その海外への憧れが
「知りたい、学びたい」という形に変わっていき、観光学を専攻することに決めました。
オーストラリアのメルボルンで学ぼうと思った理由
私はもともと立教大学の観光学科、埼玉大学の国際教養学科への進学を考えていました。
各大学のオープンキャンパスに⾏き⼤学の授業⾒学などをしましたが、どこにいってもトキメキが感じられず進学をどうするか迷っていました。
そこで興味本位で「オーストラリア⼤留学フェア」へ参加したところ、
「私がやりたかったのってこれだ!」と気づくことができ、そこから観光学を⽐較的安価で、地域の治安がよく、⽣活がしやすいところで学べる大学を調べ、 メルボルンにあるWilliam Angliss Institute(ウィリアム・アングリス・インスティチュート)へ留学することに決めました。
留学を決断する際、私は学校の質や環境に重きを置いていたので、あまり留学する場所について深く考えていなかったのですが、今考えるとメルボルンに留学して良かったと⼼から思います。
メルボルンでは市街地に行けば何もかも⼿に⼊りますし、交通も便利、また少し外に出ればビーチや⼤きな公園で寝そべってリラックスすることもできます。
メルボルンには様々な国籍の人が住んでいるので、その人々の国や文化について学ぶこともできますし、彼らと⼀緒に勉強していると新しい視点をみつけることもできます。
日本ではなかなか体験出来ない、異文化理解力をはじめとする国際感覚・国際的意識を身につける事が出来ます。
Bachelor of Tourism and Hospitality Management で学ばれている内容
現在私が学んでいる科⽬は、
”Strategy and Leadership”,
”Menu Design”,
”People and Place”,
”Current issue in Tourism and Hospitality” の4つです。
●Strategy and Leadership
ビジネスを⽀えるために必要なリーダーシップスキル、また⽬標設定の⽅法を学んでいきます。
●Menu Design
様々なレストランのメニューや 顧客のタイプについて学んでいきます。
●People and Place
観光客と観光地の関係性について(観光客がその地域に与える影響など)を学んでいきます。
●Current Issue in Tourism and Hospitality
現代の観光業界での問題について学んでいきます。
当初より私は旅行学に対して興味があり4教科中2教科はホスピタリティ中⼼の内容の為、初めは興味が持てるか不安だったのですが、知れば知るほど深く、また旅行業界でも必ず必要になる内容だったので楽しく学ぶ事ができています。
授業の形態は「6週間の授業」→「2週間の休み」→また「6週間授業」→「2週間テスト期間」となっています。
それぞれの教科に対して4つの課題が与えられ、テスト前の6週間は毎週課題提出に追われるので、友⼈と励ましあいながら頑張っています。
今まで印象に残った科⽬は前期で受講した
Tourism Concept and Theoryという科⽬です。
このクラスでは観光業界が抱えている問題を様々な視点から熟考し、クラスメイト同⼠でディベートやディスカッションをして意見を交わしていくという内容です。
ディベートのテーマはそれぞれで、「動物をビジネスに使うことに賛成か反対か」、「観光客を増やす為の地域ビジネスモデルの転換は必要か不必要か」など多岐にわたり話し合いをしていきます。
中でも私は動物と観光業の関係について興味を持ち、更に研究を進めていました。専門コースでは航空券発券業務や世界の地域や文化について学んでいましたが、大学の本科コースへ進学してから、問題点/改善/発展など更に深い視点から物事を⾒ることが出来るようになりました。
オンライン授業への移行
ビクトリア政府が2020年3月に一時的なロックダウンを宣言してから、すぐ両親と相談し、その次の日にフライトを予約し日本に帰国しました。
両親が心配していたのも帰国をした一つの理由ですが、私は学校のカリキュラムで1年間職務経験=インターンシップを控えている頃で、このパンデミックの中で規制の厳しいオーストラリア国内で観光業界のインターン先を見つける事が不可能だと判断したため日本に一時帰国を決断しました。
帰国後に学校側からカリキュラムの編成の連絡があり、結果インターンシップは先送りされましたが、新型コロナで激変した「観光業」がこの先どのように向かうのか手探りな状況の中、慎重なオーストラリアより日本の方が旅行業の回復が早いだろうと見越して、今後も各国の様子を見ながらインターンシップ先を探そうと思っています。
ウィリアム・アングリス・インスティチュートでは新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2020年3⽉後半からオンライン授業へ切り替わっています。現在オンラインが開始されてから2学期⽬になりますが、日本からでも問題なく授業を受けられています。
オンライン授業が開始された当初、先⽣⽅も⽣徒も少し⼾惑っていた部分もあったのですが、今では授業内容がかなり改善され、Zoom meetingのほかに Padlet や Kafoot などのクイズアプリを臨機応変に使ったりしながら授業を⾏っています。
やはり教員やクラスメイトと⾯と向かって話す事ができないので、グループワークで知らないクラスメイトと⼀緒になった時など、うまくコミュニケーションが取れないと感じる事も多々あります。ただ幸いな事に積極的な学生が多いので問題なくグループワークもこなせています。
私は何故かパソコンでzoom のアプリがダウンロードできなかった為、携帯で授業に参加しています。
携帯で授業を聞き、パソコンで資料を読んで、ノートにメモを取りながら授業を受けているので、⽬が⼀転集中することなくスクリーン疲れというものは特に感じません。
オンライン授業だと学校と私⽣活のメリハリがなかなかつきにくかったので、机に⾃分⽤の出席チェックシートを置いたり、「やることリスト」を毎⽇作ったりして、授業と私⽣活のスイッチをしっかりコントロールできるよう⼼掛けています。
留学で苦労した事、印象に残っているエピソード
語るときりがないくらいたくさんの苦労話があります!「この留学⽣活ドラマにでき
るのではないか、シーズン1じゃ収まらないのではないか」と思ったほどです。(今思い出すと本当に笑ってしまうような話ですが...)
両替に失敗した、バイト先でトラブルが起きた、体調不良でクリニックに⾏ったら、⼤きな病院に⾏くことになりまさかの⼊院することになった、などなど。
その問題が起きた時は、悔しさやショックで気分が下がっていたのですが、今振り返ってみると⾃分のモチベーション(私は留学してからかなり⻑い間ホームシックで悩んでいました)にも影響されて、よりショッキングな出来事に思えていたのではないかなと思います。
いろいろな困難に遭遇することで、⾃分なりの対処法や解決法を見つけ出し、⾃分で「マインドセット」することができるようになりました。
今このような状況で思うようにいかない⽇々が続いている中でも、前向きに過ごすことができているのは留学⽣活中にいろいろなことを乗り越えた経験があったからだと思います。
将来のキャリアプラン
将来は留学⽣や観光客など英語や⽂化を学びたい⼈をサポートできる仕事に就きたいと思っています。
私⾃⾝この留学期間に沢山の⼈に助けられてきました。オーストラリア留学センターや、学校のスタッフの方がいなければ、今の私はいなかったと⾔えるほど、私にとって家族や友⼈のいない環境で⼀から⼈間関係や⾃分の過ごしやすい環境をつくっていくのは⼤変なことでした。
そんな経験をした私だからこそ、理解してあげられる事やその⼈にあった解決策がわかるかもしれません。また留学や旅⾏といったものは普通の⽣活とは違った特別な経験で、たとえ期間が短くても影響⼒はとても⼤きく、⼈⽣のターニングポイントにもなり得ます。
そのような貴重な経験をお⼿伝いすることができたら、そして彼らが⾏き詰ったときに⼀緒に考え寄り添うようなサポートができる⼈になれたらと思います。
これから留学を考えている⽅へのメッセージ
SNSで見る留学はキラキラしたものが多く、現地に⾏けば私もキラキラした世界に⼊れるだろうと思っている⽅もいるかとは思いますが、実際の留学⽣活は楽しい事ばかりという訳でもありません。
悩み事の原因は⾃分の英語⼒や海外⽣活でのちょっとしたトラブルが殆どなのですが、どんどん悩みが深くなると自身の内⾯的な問題になっていき、より解決の光が⾒えにくくなってしまう時もあります。そういうときこそ、ちゃんと⼈と話すことが本当に⼤切だという事に気付かされました。
最初は、「留学にきたから英語でしゃべらなきゃ」、「⽇本⼈と喋っちゃいけない」と思いがちですが、同じ⽇本⼈の留学⽣やカウンセラーと話すことで、⾃分のモチベーションが上がったり、問題の⽷⼝が⾒えてくることだってあります。
実際私は、友⼈の紹介で同い年の同じ悩みを持つ⽇本⼈の留学⽣と出会うことができ、彼女と⽉に1度会ってお互いの報告(今⽉何を頑張ったか、来⽉は何を頑張るか、将来のことや今 抱えている悩みなど)をすることで、お互いを⾼めあうことができました。
勿論、留学中には日本では経験の出来ない素敵な出来事も、決して出会えなかったであろう友人も出来ますが、
困難や挫折を恐れずに、精神的にも成長が出来たと思える留学に出来るようにお互いに頑張りましょう!