【体験談】 メルボルン大学ファンデーションコースを終えて

村上 花さん | メルボルン | Trinity College | 1年
メルボルン大学進学を目指して、トリニティ・カレッジのファウンデーションコース(大学準備コース)を無事、卒業された村上花さん。

メルボルン大学を目指すきっかけから、トリニティカレッジでの留学生活についてお話しをお伺いしました。

日本の大学進学ではなく、海外進学を選んだきっかけを教えてください


もともと、周りの人と同じようにやっても周りと似たような、もしくは周囲が期待できる範囲での成長しかできないだろうなという思いが強くありました。周りの意見よりも自分らしい学び先、最大限の努力ができる場所はどこかなと考えた時海外進学という選択肢が浮かんできました。
自分の場合は日本の大学に行ってもただなんとなく単位を取るだけで4年間終わるなと思い、それはある意味、「大体想像できる未来」だなと感じていました。もともと日本の大学生活にすごく憧れていたわけではなく、大学進学は日本でなくてもいいかなという気持ちは高校1年生の時くらいから感じ始めていたと思います。
よく、「友達ができるか不安ではなかったの?」と聞かれることが多いのですが、私は日本人同士でも学校で友達を作るのがもともと得意な方ではなかったので、それは海外でも変わらないだろうし、むしろ周りをあまり気にせず気が楽かなと思っていました。
そして、単純に世界ランキングでよく見るような大学に行ってみたかった、という点も大きいです。日本にいればどんなに勉強をしても日本のトップまでしか行ける大学の範囲はありませんが、世界に出れば様々な観点で違うレベルの教育機関を狙うことができ(日本の大学のレベルが低いというわけではなくて世界中に大学がある中で別に最初から日本に限定する必要はないということです)、そのような場所に自分を放り込むことは自身の成長にもつながるというのは間違いではないと考えています。
「そんなのどこかの誰かが行っているだけで自分には無理」と片付けるのは簡単ですが、私は「そのうちの一人に自分がなるにはどうしたらいいか」と考えることが周囲や自分自身の期待を超えていく鍵だと思っています。
そうはいっても海外の大学に直接進学する人の割合は多くはないので、最初はこのような決断を親や高校の先生に口にするのは勇気が必要で躊躇ってしまったりしますが、海外に来てみれば周りの留学生はみんなそのような決断をした人たちなので別に珍しいことでもありません。最初の一歩さえ乗り切ればあとは大学を考えたり計画したりするのが楽しくなります。
最後の決め手は自分の英語能力をネイティブに近いレベルまであげたかったから。日本人は、過去の私を含めなぜか異様に英語を喋るコンプレックスが強い人が多いです。それは私も例外ではなく、英語はそこまで得意な教科ではなかったですし、少し習っていたスピーキングは得意だったけれど文法や語彙、速読は高校2年生くらいまで全く満足のいくレベルまでは習得できていませんでした。それを打破するために、日本の大学で英語を学ぶという選択を取るのではなくて、英語圏で生活して4年間365日24時間自分を英語に漬け込むのが私にはいちばん向いている方法かなと感じました。やはりテストの点を取るためだけ、というより英語がわからないと生活ができない、という方が自分を追い込めて速く確実に言語能力は伸びます。

留学先としてオーストラリアを選んだ理由を教えてください


正直一番の理由は、「メルボルン大学に行きたかったから、そしてそのメルボルン大学がオーストラリアにあったから」これがいちばんの理由です。
高校1年生のはじめに海外進学を考えていた時、メルボルン大学が世界的にも東京大学と同じくらいのトップレベルの位置にあり、教育水準の高いオーストラリアの大学の中でも名門8大学(Group of 8)のうちの一つと呼ばれていると知って興味を持ちました。そしてその教育レベルの高さと卒業生の雇用主評価の高さを知り、実際に社会に出た時に困らない能力を身につけることが出来るだろうな思いメルボルン大学のあるオーストラリアへの進学を決めました。
オーストラリアは教育水準がとても高く、大学も42校しか国にないのにそのうちの7校がQSの世界大学ランキング100以内に入っている(2021年)という「量より質」の国。
加えて、私はラグビーが好きだったのでなんとなくラグビーの盛んなオーストラリアに惹かれていたのと(実際はオーストラリアンフットボールがいちばん盛んだったのでそんなにラグビーを観られる機会はないのですが)、ヨーロッパの影響が強い街並みや建物の美しさ、そしてそれだけではないアジアやインドなど世界各国から集まった文化が町中にあふれているのが凄く刺激的で素敵だと思いました。後はオーストラリア英語も大好きです。

メルボルン大学を選んだ理由を教えてください

上でも述べたように、メルボルン大学が唄う、「Australia’s #1 University」というような大学の実績に惹かれたからというのが最初の理由です。あとは単純に文化的な面で非常に充実したメルボルンという街にある質の良い教育機関としてその学生になることに憧れたから。国で一番の大学と大学自身が言うからにはその根拠となる確固たる理由があり、やはりそれだけにメルボルン大学の卒業生ですと胸を張って言うには沢山の努力や運やまたそれを引き寄せるたくさんの努力が必要だと思います。しかしそのような中で、必死にならないと卒業できない、留学生なのでお金も親への心配や迷惑も沢山かかる、だからこそ失敗するわけにはいかない、そんなプレッシャーが自分を一番伸ばしてくれるのではないかなと思いました。
そしてはメルボルンという街も大好きです。今は大学のあるシティから少し離れたところに住んでいますが、郊外ののどかな雰囲気や一つ一つの家の可愛らしさ、オーストラリアならではの可愛らしいカラフルな野生の鳥など、散歩しているだけでたくさんの気づきがあります。
シティでは、ヨーロッパの雰囲気を残した世界遺産を含むムードのある建物・建築物に混じってそびえ立つ新しいガラス張りの洗練されたビル群が非常にうまくデザインされており、それらが夕日を反射していく様子は本当に綺麗だなと毎日学校帰りに思っていました。
移民で構成されたオーストラリアの中でも非常に多文化な街なので、食べたいと思った時にどんな国の料理でも食べられるのも魅力。ギリシャ料理、韓国、タイ、イタリア、フレンチ、ベトナム、インド料理など、メルボルンに来てから好きになった食べ物もたくさんあります。お気に入りはタイ料理と韓国料理です。

トリニティカレッジの入学英語力条件をクリアするため、事前にどのように英語の勉強をしましたか?

高校3年の10月まで部活があったのでとにかく高校3年時の最後の方は部活と授業以外の時間はひたすら英語に触れるように意識していました。
英語はもちろん、言語というものはすべて学校で習う教科の域を超えた、コミュニケーションや考えるすべての土台になるスキルなので、とにかく朝起きていちばんに耳に入れるのは英語、時間があったらひたすら読む、書く(忙しくても毎日最低500単語分くらいはIELTSの対策用に書いていたと思います。)、喋る(家での独り言もブツブツと英語に変換できるようにしていました笑。たまたま聞いた家族に変だと思われようが最終的には点数を取ったもの勝ちです。)そして寝る前に聴く最後の音も英語‥と自分の脳みそが英語で働く脳になるように気をつけていました。
具体的にいうと、リスニングはとにかくIELTSの練習教材やTED Talks(IELTSは基本的に学術英語なのでTED Talksはオススメです)を移動中にずっと聴いたり、シャドーイングしたり。中でもシャドーイングが短期間で全体的な英語力の向上につながって個人的には効果的でした。
シャドーイングというのは、聴いた英語をそのすぐ後に口から出していく英語の練習方法ですが、これは実はスピーキングの練習のように見えてリスニングにとても効果的です。これはなぜかというと、人は、「発音できないものは聞き取れない」からなのですが、例えば、[Not at all]を、「ノットアットオール」と発音する、と思い込んでいると、実際の[nátətɔ́ːl]の音が流れてきても絶対に聞き取れませんよね。リーディングで文字にしたらわかるのに音で流れてくるとわからない人は、単にその文章や単語がどのように発音されているかがわかっていないだけということが過去の私を含めとても多いと感じるので是非シャドウイングで「どの単語が」「どのように」発音されているか体に叩き込んでみてください。
私は高校で国際系の学部に通っていたわけでもなく、海外に住んだ経験もありませんでした。そこからいきなりオーストラリアで大学の授業をネイティブと一緒に受けられるレベルに持っていかないといけなかったので、質はもちろん(お金をかけるという意味ではなくて自分のやっていることが効果的かどうかということです)、とにかく量を意識しました。
ありがたいことに人は言語がないと何もできないので、日常のすべての思考や自分を囲む文字を英語に変えるだけで飛躍的に英語は伸ばすことができると思います。高いお金を払ってどんなにいい英語教室や英語学習サービスを使ってもそのほかの時間日本語ばかりに触れていては意味がありません。自分の意識を変えて、とにかく限りある時間に集中、自分ができていないこと、わからないことから目を背けずに頑張りましょう。私もこれでほぼ一年オーストラリアに住んで、オージーのハウスオーナーと毎日おしゃべりする環境で暮らしていますが、まだまだだなと思うことも多々あります。一緒に頑張っていきましょう!

トリニティカレッジのクラスメートについて教えてください


トリニティには世界各国、主にアジアから、メルボルン大学に進学するために集まってきた学生たちが在籍していました。一番多いのは中国から来た学生、そしてあとはベトナム、フィリピン、タイ、カンボジア、インドネシアなど、本当に様々な国出身の学生がいます。
トリニティでは、ほとんどの学生にとって英語が第一言語ではないからこそ、お互いのことや文化を尊重、理解しようとしながら協力して努力し合えるのですごく居心地が良かったです。トリニティでは本当に様々な教科を選択することができますが、例えば、ベトナム戦争のことをベトナムの子と話し合う機会があったり、太平洋戦争のことを、日本人である私と、フィリピン人のクラスメイトと話し合う機会があります。
文学の授業でアメリカの原爆実験に関する詩が取り上げられた時、南アフリカ出身の教授が「原子爆弾が日本に落ちたのはいつだっけ?」というとクラスの中で答えられるのは日本人である私だけです。日本人である私にとっては当たり前のことでも、他のみんなにとってはまた違う目線がある。そしてそれぞれの国には私たちが日本に対して思うようにそれぞれ大切にしなければならない歴史や文化があります。
普段は同じ教室で同じように学んでいる学生たちが、それぞれの国のことになると、背中に背負っているもの、大切にしていることが浮かび上がってきて非常に勉強になりました。それと同時に、私も、それまで意識したことすらなかった「日本人で、アジア人である私」のアイデンティティについて深く考えさせられたと思います。
それぞれが大切にしている文化があって、そしてそれを知らないとそれらを尊重する機会を逃してしまうということは私にとって大きな気づきでした。クラスメートと仲良くなってからは、例えばタイ人のお友達と美味しいタイ料理屋さんを教えてもらって一緒に食べに行ったり、逆に私が日本のことについて聞かれて教えることができたり(日本の近代史は本当にもっとちゃんとやっておけばよかったなと反省したことが多かったので英語だけでなく日本の近代史は特にある程度は自分の知識にしておくと役に立ちます。)と、私が本当に全く知らなかったことを沢山教えてもらうことができ、とても楽しかったです。

トリニティカレッジで学んだ各科目について、そして勉強のポイントについて教えてください


トリニティではまずコア科目として西洋思想史(History of Idea)つまり西洋を中心とした歴史や哲学の発展を学ぶ科目と、英語文学、Drama(演劇)そして学術英語の4科目は必ずやります。そしてあと3教科は大学の学部に入った時の科目に合わせて自分で好きに選べるのですが、私は心理学、メディア学、そしてEDD(Environmental design and development)と呼ばれる環境やデザイン、そして各国の発展について学ぶ科目を取っていました。
勉強のポイントとしては、まずしっかり授業中は教授が言っていることを聞くこと。とにかく小論文やディスカッションなど、「いかに自分の意見をまとめて効果的に相手に伝えられるか」がIndependent learningと呼ばれる、ただ受動的に学ぶだけではなく、自分で積極的に取り組み考えることをしないと授業に参加しているとはみなされないというオーストラリアの教育制度において大切なポイントです。質問された時も、間違っていても自分の考えを言う方が、何も言わないより絶対に評価は高いです。なので、まず教授の話をきちんと聞いて、授業の中で重要なポイントをきちんと押さえ、そして自分の脳で考える機会を毎回必ずとり発言することが沢山あるエッセイを乗り越える上でもディスカッションの授業でもとても大切になってくると思います。

トリニティカレッジでの一日の勉強量はどのくらいですか?

宿題や予習復習を真面目に全部やっていたら授業外でも毎日最低3−4時間は必要になると思います。エッセイの提出前や試験前は一日中机に向かっていました。よく、「海外の大学は入ることより卒業する方が難しい」と言われますが、オーストラリアもそれは例外でなく、そもそも母国語ではないので時間がかかること、トリニティでは出席率も80パーセント以上でないとパスできず、きちんと授業についていかないと簡単に振り落とされてしまうので必然的に勉強時間は増えます。
こちらは学部によりますが、私の目指していたBachelor of Designは、上位4教科の平均が80%以上必要で、(学部によっては90%以上必要な場合もあります)、配点の高いエッセイで70%くらいの成績を取ってしまったりした時など正直ずっとヒヤヒヤして反省してまた頑張るの繰り返しでした。アセスメント(エッセイを含む提出物)の時期がかぶる場合が非常に多く、全部合計で10000words超えるような大量のエッセイがあった時は、とにかくずっとやっていないと終わらない!と思ってひたすら毎日コツコツやって乗り切りました。
でも周りを見ていても思うのですが、自分に必要な勉強時間は本当に人それぞれなので、周囲に惑わされずに自分が必要だなと思ったことに、必要だなと思う時間を丁寧にかけてやればどうしても終わらないと言うことはなかったので安心してほしいなと思います(教授も締め切りのかなり前に期限と課題を教えてくれます)。

オーストラリアで勉強されて、日本との勉強の違いや新しい気づきがあれば教えてください

まず一つは先に述べたIndependent learningの特徴が大きくて、私は日本で大学に通ったことがあるわけではないのではっきりとはわからないのですが、個人的にはオーストラリアはもっと「放っておいている」つまり別に自分がやることをやっていなくても声をかけられることはなく、課題を出さなくてもやる気がないんだなと思われて成績を静かに下げるだけで怒られたりすることはありません。それだけに、自分できちんと不明瞭なことは質問してクリアにしたり、点数が足りなそうならどうしたらいいか相談するなどアクティブに自分で自分の環境を整えることが求められます。その代わり、トリニティの教授たちはみんなフレンドリーで、きちんと言ったことを守って自分から助けを求めた学生にはとても親切にしてくれるのでわからないことがたくさんあっても時間をとって教えてくれたりと十分なサポートがあります。

大変だったことや、乗り切るコツについて教えてください

大変だったことはやはり勉強量だと思います。私はクラブ活動やアルバイトもできたらやりたいと最初は思っていましたが一年目で慣れていなかったこともありそのような時間はありませんでした。でもだからこそ、学期間の休みに友達と出かけたり、一緒に住んでいたシェアメイトたちと夜ご飯を食べながら楽しく喋ったり出かけたりする時間がすごく楽しくて、大変な分自分に何か楽しみなことを与えてあげるのが乗り切るコツかなと思います。

留学中、印象に残っているエピソードを教えてください

大学生活でいうと、私にとって一番印象に残っているのはグループワークの思い出です。全員が違う国籍、性格も文化もバラバラなことがほとんどでとにかくスムーズにいかないことが多かったのですが、その分成功した時の達成感はすごく印象に残っています。よくあるのが、課題をやろうと約束した集合場所に、私が約束の10分前に行っても結局全員揃うのはその1時間後だったり、「明日までにこれをやるから」と言った人が一週間経っても何もやっていなかったり。文化の違いなのか個人の違いなのかはわからないですがとにかく足並みも揃うものが揃わないのが普通の環境でとても印象に残っています。反対に、自分には持っていないスキルを駆使してチームにものすごく貢献してくれるチームメイトもたくさんいて、多国籍多文化な環境で一つのプロジェクトをやる大変さとメリットを同時に学び、将来多国籍な環境で働くことになった時に役立てたいと感じました。

また、プライベートでは、バスキングと言って路上でパフォーマンス活動をしていました。私は昔から家族の影響で絵を描くことが好きだったので、メルボルンにバスキング制度があると知って経験してみたいと思い始めました。活動といっても、市の講習を受けお金を払ってライセンスを取れば誰でもできるのですが、(だからメルボルンの街中は楽器を弾いている人や絵描きさんが多く芸術が溢れておりそれもメルボルンの大好きなところです)絵を買いたいと言ってくれる人がいたり、「この絵のインスピレーションはどこからきているの?」と話しかけてくれる人がいたりととてもいい経験になりました。

あと忘れられないのは、少し長い休みがあった時に、友人とエアーズロック(ウルル)に2泊3日の旅行をしたこと。エアーズロックへはメルボルンから飛行機で2時間半くらいで行けるのですが、飛行機の上から、とにかく永遠に続く砂漠を見て、オーストラリアの大きさや乾燥の度合いを見て取ることができました。日の入り日の出の燃えるような色に染まる地平線とエアーズロック、そして人生で一番綺麗だったのではないかと思うような星空と流れ星。カタジュタというエアーズロックとはまた違う岩群のハイキングにも言ったのですがあまりの大きさと暑さと乾燥で壮大な自然を前にした人の無力さを思い知りました。原住民の人たちが神聖に崇めてきたエアーズロックをはじめとした美しすぎる自然の産物は本当に美しくて、また機会があれば(今度はあまり暑くない時に笑)訪れたい場所です。

そして何より、トリニティでの一年間、私を支えてくれたホームステイのステイファミリーたち、ハウスでのシェアメイトたちとの思い出は数え切れません。私はホームステイとシェアハウスの融合のような、夜ご飯はみんなで同じお家でいただいて、後の生活は学生だけの離れのフラットで暮らすという独特なスタイルの場所で一年間暮らしていた(今も)なのですが、とにかくみんながフレンドリーで、シェアメイトは女性の年上の方が多く、ホストファミリーと合わせて、オーストラリアでのお父さん、たくさんの賢いお姉さんができた気分で本当にたくさん助けられました。
学校で失敗したり忙しすぎて辛かった時も家に帰ってみんなで話したりしていたら気が紛れたし、年上の(頻繁にメンバーは家変わるのですがそれもまた楽しい)様々な国から集まったお姉さんたちには、渡豪当時18歳だった私にオススメの香水やバーを教えてもらったり、お洋服を譲ってもらったりと憧れの存在でした笑。もちろんその中にはメルボルン大学のPhD(博士課程)にいるような方もいて、全員本当に賢くてその勉強への真剣な姿勢を見て学ぶことも本当にたくさんありました。
ホストファザーも本当に優しくいつも私のことを気遣ってくれて、テストが終わったら「どうだった?」「大丈夫だった?」と心配そうに聞いてくれたりと本当にお父さんのように感じていました。私が絵を描くのが好きと言っていたこともあり、何度かお家に飾る絵を依頼してもらったこともあります。オーストラリアは日本より絵を家のいたるところに飾るのが普通なお家が多く、自分の絵をこうして飾ってもらったことは私にとってもすごく嬉しい経験でした。

今後のプラン、目標について教えてください

今後のプランは、メルボルン大学のBachelor of Designで三年間、グラフィックデザインとデジタルテクノロジーのダブルメジャー(メルボルン大学では主専攻(メジャー)を二つとる選択ができます)で学んで、ブレドス(メルボルン大学特有の学部を超えた授業が取れる科目)ではずっと興味のあったフランス語を中心に勉強していきたいと思っています。
家族や親戚に芸術関係の仕事をしている人が多く、私もずっと絵を描いてきて、いずれは自分のアートへの気持ちを生かせる仕事に就くのが夢なので、その分野での選択肢を広げるためグラフィックデザインを選択しました。そしてデジタルテクノロジーに関しては、父を含め知り合いの方がデジタルに関する仕事に就いている方が多く、たくさんのアイデアでどんどん新しいものを作り出していくことに憧れを持ち、自分もそれらについて学んで時代の先端を感じたいと感じたため選択しています。
ところで、Bachelor of Designは、主に日本でいう建築学部、そしてコンピューターエンジニアリング、グラフィックデザインやデジタルデザインなど「デザイン」すなわち美的造形や創造全般を取り扱う学部になります。
私には少し心に引っかかっていることがあります。「デザイン」、を勉強しています、というといわゆる理系文系とはまた少し違うからか、まだ日本では優先度が低いように思われてしまうことが多いと感じ、私は自分の人生を通してそれが少しでも変えられたらいいと思っています。「デザイン」というのはすべてのものに必要で、デザインの完成度が高ければ高いほど創造物は人に愛され、そして長く使われたり何かを守れたりするからです。綺麗とか美しいという要素は私たち、少なくとも私にとっては、心地よく生きるために必ず必要な要素のうちの一つで、そのような視覚要素を超えて機能的に美しくあることは、すべての効率を高め、新たな発展を生み出せるからです。それがもっと伝わるように、まずは自分がいつか一人前のデザイナーになりたいと思います。

オーストラリアで進学目指す高校生へアドバイスをお願いします

私自身、オーストラリアに一度も試しで旅行することもなく(これは驚かれることが多いのですが大体の友達もそうだったのでそんなに心配しなくていいと思います)一発目がもう大学進学だったのですが、少なくともメルボルンはとてもいいところです。日本ほどではないですが住むところを選べば治安のいい地域もあるし、何より自然と美しい建物たちの融合に街を歩いているだけで癒されます。勉強中はストレスや英語が伸びない時期もあると思いますが冷静にマイペースに頑張ってください!
コロナウイルスの影響で予定されていた留学や進学の予定が変わってしまった人も多いと思いますが、勉強のために与えられた時間と思ってどうか頑張ってください。きっとその分こちらに来た時により濃い大学生活が送れます!
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号G175)
シドニー滞在歴15年を経て、現在東京オフィスで留学コンサルタントとして 皆さんのオーストラリア留学実現へ向けてサポートしています! 現地での滞在・進学経験を踏まえて、皆さんのご留学へむけての不安を解消して安心して出発の日を迎えられるよう、アドバイスしています。 まずはお気軽にご相談下さい! このカウンセラーに質問する

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