このコース・学校を選んだきっかけは?
実家が北海道ニセコでペンションを経営していて、将来は継ぐ予定です。ニセコはオーストラリア人観光客が多い環境なので、今後自分のスキルとして必要になるのは何かと考えた時に、英語が日常的に話せて料理も出来る人間になることだと思いました。なので、英語学校を経由して料理のコースが勉強できる専門学校に入るのが効率的ではと思い、探し始めたのがきっかけです。
ウェブサイトで、ウィリアム・アングリス・インスティチュート(William Angliss Institute、以下WAI)をみた時に、「ここがいい!」と思ったので、都市などは迷いませんでした。また、語学学校をインパクト・イングリッシュ・カレッジ(Impact English College、以下インパクト)にした理由は、WAIと強い繋がりがある語学学校であることと、IELTS試験で一定のスコアを取らなくても、WAIに進学できるパスウェイ制度があったからです。
インパクトは厳しいイングリッシュ・オンリー・ポリシー(母国語禁止ルール)があるので、英語をしっかり伸ばすにはいい環境だと思いました。
実際、インパクトには将来専門学校や大学に進学を考えている人も多く、特に最後に受講した10週間のパスウェイコースのIELTS/EAPコースでは、自分と同じようにWAIへ進学を希望する人もいました。
授業では、専門学校に行った際に必要となるプレゼン、エッセーの書き方なども学ぶことが出来るので、専門学校に行く前のウォームアップ、英語力向上にはとてもいい学校だったと思います。
WAIのクッカリー(調理)コースについて
Certificate IV in Commercial Cookeryはステージが3つに分かれています。最初のステージ1は基礎的な調理の技術、料理や知識を教えてくれるところから始まりました。
ステージ1
洋食でいえば、カルボナーラ、ミネストローネなどを初歩的な段階で学びましたが、必ず先生がデモンストレーションをしてくれて、次の日に自分で作ります。
料理に関しては全くの初心者だったので、ついていくのに大変だったのですが、料理の基礎、例えば包丁の持ち方、衛生面管理、野菜の切り方などを一から学べたことはよかったです。ただ、手とり足とりという感じではないので、毎日ついていくのがやっとでした。
ですが、毎日シェフからアドバイスをもらうのを参考にしたり、クラスメイトの味から学んだりもしましたし、教科書を持って帰って家で復習したり、実習テスト前には学んだ料理を何度も作り練習したりしました。
ステージ1では、コースで学ぶべきレシピの殆どを学び、他のステージでは基本レストランでのレシピ以外は教わりません。なので、ここで基礎的な料理の実践力をいかに身につけるかが重要になってくると思います。自分で習った料理を自宅で復習することで、しっかり身につけました。
また、調理のコースではデザートを学ぶユニットもあります。オーストラリアや世界的に有名なお菓子(パンナコッタ、カスタードプディング、キャロットケーキ、チョコレートムースなど)を主に教わりました。
ステージ2
2月から6月まではステージ2となります。学校にあるレストランでの実際のお客様への料理の提供が始まり、実習以外にも、栄養学や在庫整理、衛生などの座学もあります。
レストランでの実習はメニューが決まっていて、レシピが最初に配られます。ですので、事前にある程度の予習はできますが、基本的に自分が何を担当するかは、先生に振りわけられます。当日は、すぐ料理の準備に取り掛かるのですが、シェフがいてわからないことは全部教えてくれます。毎週料理の担当は変わりますが、すべての料理を担当できるというわけではありませんでした。
金曜日のディナータイムが実習の時間でしたが、午後3時から仕込み、6時にサービスが始まり、終わるのが夜9時頃です。料理を出しながら片付けをして、クローズまですべて自分達で終えます。
レストランでは、10〜15人がキッチンで働いていて、一日のお客様も10〜20人来られます。かなり多くの人数で対応し、先生もいつもいてくれるので、仕事をしながら同時にしっかり学んでいけます。レストランでのデザートも私達が担当するので、通常のレストランで経験しなければいけない役割をこの実習で体験出来ました。
授業のユニットの一環として、実習があるのですが、学校のレストラン実習だけでは、コースに求められる実習の時間数に満たないので、足りない分は日本食レストランで有給で働きました。
この実習先のレストランは自分で探すことも出来ますし、必要であれば学校でも紹介してくれます。アセスメントシートというのを学校に提出して、仕事内容を証明する必要があって、当然、皿洗いなどは認められず、あくまでシェフとしての経験を積まないといけません。
ステージ3
最後のステージでは、実習はほとんどなく、予算・在庫管理、ファイナンス、環境問題等、座学で教室で学びます。
1つだけキッチンでの授業がありましたが、こちらも予算(生産性)に関するものでした。1つのレシピから食材に幾ら使われるか、そしてゴミがどのくらい出るか、また最終的にいくらで売り上げていくらの利益がでるかをキッチンで実習しながら、エクセルで計算して、予算を出します。経営に関わる場合に必須となる知識なので、それらを実際に実践しながら勉強できたことはためになりました。
一番の思い出は?
授業の中で何回か、ファンクションと呼ばれる大きなグループパーティーを任されたことです。
その中の
「グレートシェフ」というイベントは、有名レストランからシェフを呼び、そのシェフのもと私達学生が料理を作り、一般のお客様からお金をもらって提供するというものです。
私が参加したグレートシェフは、メルボルン市内でアジアン・フュージョン・オーストラリア料理を提供する
スーパーノーマルの副料理長、ベン・ポラードさんでした。この体験は、本当に素晴らしかったです!
15時に私達はキッチンに入ったのですが、すでに仕込みが始まっていて、学生それぞれにベンのレシピを渡され一緒に取り掛かります。グレートシェフでは自分のクラスだけじゃなくて、他のクッカリーのクラスとも合同なので、合計20人位のシェフがキッチンで作業します。なので料理の細かい部分をそれぞれが担当し、私は前菜のソース担当でした。
メニューは、前菜がホタテとココナッツミルクと長ねぎとバジルのソースで、メインがラム料理でした。
アジアンフュージョンとある通り、海苔やみりん等も使われていました。メインのラムを味見させてもらったんですが、臭みもないし、外がかりっとしていて、中がふわっとしてジューシーで臭みもなく本当に美味しかったです。ソースも、甘みもありながら辛味もあるソースで、生まれて初めて経験するような味でした。
さすが有名シェフとあって、本当に勉強させられることがたくさんありましたし、彼が準備中歩き回って、僕たち一人一人に指導してくれることもありました。
とても感動したのが、ディナーの後でのお客様からの質問タイム。食材とか調理法を理解していないと答えられないような、どんな質問にも全部答えていたのが印象的でした。
こういった経験は、WAI特有のものだと思いますし、有名なシェフに教えてもらうことはこの先そうそうないと思うので、彼のレシピを学べたこと、作れたことは本当に貴重な経験でした。
苦労した思い出は?
ステージ1の最初は毎週スキルテストという技術を試すテストがあったので、こなしていくのが大変でしたが、練習あるのみでなんとか乗り切りました。
ステージ3は座学ばかりとなり、逆に宿題がとりあえず多くてレポ−トもいっぱい書かないといけなかったです。学校の図書館でグループで協力して作成したり、自分の自由時間はたくさん使い、勉強に集中し無事に卒業することが出来ました。
スタッフからのコメント
【2022年5月現在】
将来の目標を見据えメルボルンで新たな第一歩を踏まれた廣川さん。ウィリアム・アングリス・TAFEにて実践的なスキルを身につけ、2020年から札幌のホテルのレストランで、アシスタントシェフとして経験を積んだ後、2021年からニセコに戻り、実家のペンションで働かれています。
現在は料理、掃除、ベッドメイキング、接客から隣のお祖母さんのお土産店まで、家族に教わりながら様々な業務を勉強中とのことです!
廣川さんのオーストラリアの経験やアイデアを生かしたペンション経営が将来的に展開されていくことを、スタッフ一同楽しみにしています。
北海道のニセコにある廣川さん家族のペンションはこちら!
ペンションベルグ
住所: 北海道虻田郡倶知安町字山田191-31

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オーストラリアで、留学生が調理を学べるコースはたくさんありますが、中でもウィリアム・アングリス・TAFEは、キャンパスもメルボルン市内中心にあり、施設も充実していてお勧めです。
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