オーストラリア現地開催、日本人留学生向けの就活フェアに参加
海外留学生の日本向け就活
私は、2015年にクイーンズランド工科大学の語学学校に当たるEAP(進学英語コース)に、そして2017年の6月に会計学科に入学しました。
会計学科に入学後、色々な事情からオーストラリアでの(会計士としての)就職より、日本に向けた就職活動をした方がいいと感じました。
当時オーストラリアに留学中の学生、が在学中に就職活動としてできるのは、下の3点でした。
「夏休みや冬休みに日本に一時帰国して一人で就活をする」
「オーストラリアからオンラインで面接が受けられる企業に連絡を取る」
「オーストラリアで行われている日本人留学生向けの就活フェアに行く」
一つ目の「一時帰国中に就活する」ですが、当時日本の学生が就活を始めるのは3月からだったので、オーストラリアの通常の学期(3~6月、8月~11月)と中々かみ合わず、難しかったです。
企業が決まっていて、さらに募集も行っている企業であれば帰国時に応募することなどは可能だとは思いますが、自分の場合は特に決まった企業を志望しているわけではなかったので、一時帰国中に本格的な就活をすることはありませんでした。
二つ目のオーストラリアでオンライン面接が受けられる企業を探す、ですがあまりそういった企業はないので自分にとってはこれも難しかったです。
というわけで、私に(おそらく大多数の日本人留学生も)一番合っていたのは
オーストラリアで行われている日本人留学生向けの就活フェアに行くことでした。調べてみると毎年8月後半にシドニーで2~3社のイベントがあり、その中で自分は
マイナビ国際派就職さんが主催する
“Japan Career Fair (JCF)”という合同会社選考会に絞っていくことにしました。
合同会社選考会というのは、日本で行われる典型的な企業説明会だけではなく、企業説明意外にも、事前に企業にエントリーシートや履歴書の提出、場合によってはオンライン面接を受け、現地(シドニー)で面接選考を行うというものです。
リクナビ就職エージェントさんやCFNというボストンキャリアフォーラムを主催している会社が同じく、シドニーでも8月後半に合同会社選考会を開いていたりするのですが、毎年というわけではないので私の場合は選択肢に入らなかったです。
加えて、マイナビ国際派就職さんであれば、毎年4月と7月にマイナビの担当者の方たちが実際にオーストラリアで8月のフェアや、就職に関してレクチャーをしてくれる、という利点もあります。4月は留学生の就活の仕方、7月は実際に8月に行われる合同企業選考会に参加する企業の説明や、履歴書の書き方などを説明してくれます。
就活1年目
卒業予定が2019年の7月だったので、入社予定は2020年の4月になります。少し早かったかなと思いながら、2017年の8月のJCFに参加することにしました。
少し早い時期に色々な会社を見て、面接を受けさせてくれる会社がありそうなら場数を踏み、次の年の同じJCFに行き、もしダメなら日本に帰国してから自分で就活、もしくは11月にボストンキャリアフォーラムに行くのもあり、と考えていました。
典型的ではありますが、以下に大まかなJCFへ参加の流れをご紹介します。
Japan Career Fair (JCF)への準備
4月:JCFに参加する企業が少しずつ出始める
例年4月上旬に、留学生の就活の大まかな流れや、その他キャリアフォーラムについてのレクチャーがある。
7月:エントリー
徐々にエントリーできる会社が増えてきます。このエントリーをすると企業から今後の選考の流れが送られてくるので、興味が少しでもある企業であればエントリーしておくことをお勧めします。逆にエントリーをしないと何が必要なのか(エントリーシートなのか履歴書なのか等)が分からないので早めが良いと思います。
私の場合は就活1年目の段階で、どういう企業で働きたいという明確なイメージがなかったので、色々な業種に応募しました。履歴書やエントリーシートを書く労力、ちょうどセメスター中だったこともあり7社ほどに応募し、5社ほど面接ができることになりました。
講演会予約
企業によっては、講演会をするところもあります。基本的に事前予約が必要になると思います。
履歴書or エントリーシート
エントリーした後、前述の通り企業から今後の選考の流れが送られてきます。大抵、履歴書かエントリーシートの提出が求められると思います。もちろんこの履歴書やエントリーシートは審査対象なので、通過すればメールが来ます。メールはマイナビ国際派就職のページに来るので、この時期は多めにチェックしてください。
8月上旬~
場合によってはオンラインテストor オンライン面接
履歴書やエントリーシートを提出して通過した後、企業によってはオンラインでの面接がある場合があります。
面接予約
上記の選考を通ると、企業側から面接予約の通知が来ます。こちらも自分のマイナビのページで予約することができます。あとは当日に向けて面接の準備をするだけです。
いざ、シドニーへ
宿泊準備
シドニー周辺に住んでいる人は特に移動やホテルの準備はしなくて良いかと思いますが、他州に住んでいる人は、そういった準備が必要になります。大学の友達同士で部屋のシェアをする場合が多かったように思います。フェア当日の朝着の便を取る猛者もいますが、後述の私のようなケースもあるのであまりお勧めはしません。
フェア当日
私の場合は面接する企業が5社で充分だと思っていたので、少し企業説明会にも出席する程度で他は特に何もしなかったです。これは所感ですが、就活1年目で1日2社も受けるとだいぶ疲れます。私はその場で内定、というのは就活1年目にはありませんでしたが、2日で5社面接を受けたというのはだいぶ大きな経験になったと思います。
私の周りでは事前に面接が決まっている学生が多かったですが、当日に書類を提出するシステムもありました。思ったより書類が通過していなかったり、書類提出の期日に間に合っていなかった場合には良いと思います。
フェアが終わってから
シドニーでの面接は1日目では一次面接が多いですが、2日目になると二次三次面接を行う企業もあります。そこで内定が出ることもあれば、その後オンラインで最終面接があったり、日本に帰国した時にまた面接、というケースもあります。
就活2年目
就活1年目はいろんなことが初めてだったので難しいこともあったり、面接で無駄に緊張したりと苦労することが多かったです。履歴書もエントリーシートも何を書けばわからないですし。
ただ、面接を受けた5社の業種を見たり、それがきっかけでその業種について調べてみたりとするうえで、就活2年目に向けて準備することもできました。その上で就活2年目は、コンサルティング会社だけに応募することにしました。就活1年目にコンサルティング企業も受けているのですが、その時に他の企業と比べて、入社後にかかわることのできる業界の幅が圧倒的に広いと感じていたからです。
ちょうどその年、コンサルティング企業が5社シドニーに来ることになり、すべてに応募しました。書類が2社通過し、1社はシドニーで面接、もう1社はオンライン面接を事前に受け、シドニーで面接を受けることになりました。
少し特殊だったのは、オンライン面接を事前に受けた1社が、(おそらく応募人数が多かったため)フェアの前日の金曜日に企業のシドニーオフィスで現地の面接をすることになったことです。(こういうこともあるので、フェア前日のシドニー到着は必須です)
そこで2回か3回面接し、翌日のディナーに呼ばれ、そのディナーの中で内定をもらえたことを人事の方から教えてもらいました。この企業が自分の中での第一志望だったので、就活2年目で自分の就活は終わりました。
面接で聞かれたこと、その回答
JCFでの企業面接は、エントリーシートや履歴書で書いてあることを詳しく聞かれることが多いように感じます。
自分が書いてなかったこと(「どんな大人になりたいですか」であったり、「将来何をしたいですか」等)を聞かれると答えに窮することがほとんどでしたが、面接準備を始める上で一番最初に準備するべきなのは
「自分が今大学で何をしているかを考えること」だと思います。自分が何を専攻していて最近どんな課題をやっていたか、課題ではどんなことに気を付けたか、などです。実際の面接でも「大学で何を勉強していたか」は聞かれると思います。
会計専攻であればIFRS批准のAnnual Reportを作る課題で、いかにFinancial reports のnotes を充実させることに時間を費やしたか、Advertising専攻であれば既存の企業をベースにした広告を作る課題で、課題のターゲット層に合わせるためにロゴの部分をどう変えたかとか、System Engineering専攻であれば実際のクライアントとアプリケーションを作る課題で修正点が出た際に、さらに出てくるかもしれない修正点のためにどんな準備をしたかとか、CG, Gaming専攻なら課題のコンセプトに合わせてどんなRendererを使ってどんなデザインにしたか、どこに素材を使ってどこに自前のテクスチャを使ったか等々、、、
大学生として、どんな課題をしていてその課題をするうえで、何を考えていたか考えることは大事だと思います。
私の場合は就活2年目でコンサルティング企業に絞ったので、フェルミ推定とケース面接の練習をしました。あまり時間もなかったので何が大事なのかをネット等で調べ、基本的な考え方だけを独学で勉強しました。
オーストラリアの大学で勉強してよかったところ(QUT)

オーストラリアの大学で勉強してよかったところは、専攻以外にもいろんな科目が単位として取得できたところです。
副専攻として別のコースを取ることもできますが、自分の場合はCG,中国語,C言語等色々な分野から単位を取りました。
私の住んでいたブリスベンはよくも悪くも娯楽の少ない都市だったので、こういった私の趣味に近い勉強もしっかりできるのはすごい良かった点だと思います。
日本と違って一つひとつの科目の比重が大きく、落とすと再履修なのでそういった点もまたちゃんと勉強ができる利点だと思います。
10月からは、大学でたくさんの分野を学んだことを生かして幅広い知識とそれを使える力をもった社会人になりたいと思います。