留学先をパースに決めた理由
祖父が埼玉県の杉戸町の出身で、バッセルトンと杉戸町が姉妹都市の事もあり、私が幼少の頃ですが、ホームステイでバッセルトンから来たオーストラリア人の方を何度か受け入れをしていました。パースという都市についてはその頃から知っており、もちろん私自身が幼かった事から、自宅で受け入れをしたオーストラリア人の方と色々なお話をする英語力もなかったのですが
「いつか行ってみたい場所」、それがパースでした。
それから私も成人になり、東京であくせく働く毎日を送っていましたが、とうとう体調を崩してしまい、人生をリセットしたい、落ち着いて生活できる環境で、新しい事に挑戦したいと思うようになって、大学の友人がちょうどワーキングホリデーでパースに行ってきたという話を聞きました。何度も私の人生で聞いたパース、
行くなら今しかないと思って、パースへの渡航を決めました。
パースでの生活がスタート
ワーキングホリデーで最初は渡航をして、アルバニーのストロベリーファームで働きながら、セカンドワーキングホリデービザも取得しました。それなりに充実した2年間のワーキングホリデーでしたが、思った程英語力が伸びなかった事と、ずっと興味があった観光業の勉強を、一度オーストラリアでしてみたいと思っていたので、学生ビザで学校に通う事にしました。
まずは英語力のアップから
専門学校にいきなり入学するのはハードルが高かったので、カプラン・パース校で一般英語コースを12週間受講しました。専門学校ではライティングでの課題提出や、発表などがあると聞いていたので、この期間で苦手なライティングとスピーキングを少しでも勉強したいと思い、必死で勉強しました。ライティングは休み時間に添削をしてくれる先生がいて、添削をしてもらっていました。スピーキングは、カプランの午後の選択授業で勉強していましたが、
毎日プレゼンテーションがあり、時間は5分程度でよかったのですが、毎回違うトピックで5分間の発表をしました。スピーキングの授業ではグループワークもあり、パースでお店を出すならどんなお店にするかというトピックで、チームで発表をしたりもしました。
この時にカプランで勉強をした事が、後の専門学校でもすごく生かされたと思います。あと、私は人前で話す事がとても苦手でしたが、少し度胸もついたと思います。そして得に良かったと思うのは、カプランのオンライン学習システムです。自宅に帰ってからは、よく利用しました。動画で文法の説明があったり、様々な勉強ツールが利用できたので、大いに活用しました。

フリーマントル刑務所
Certificate III in Travelを受講
カプランでできる限りの準備はしたつもりでしたが、ツーリズムのコースが始まって前期の3ヶ月は
講師の言っている事すら理解できない・・・という日々でした。Sterling Business Collegeは私立の専門学校で、学校の規模が小規模、そしてアットホームな雰囲気だったので選びました。クラスメートは5人というほとんどマンツーマンのような環境で、オーストラリア人が2名、インド人が1名、スロバキア人が1名、そして私ひとりが日本人でした。
講師はイギリス出身の観光業界で長く働かれていたジャスティン先生、あとはカンタス航空で働かれていたインド出身のブレイズ先生の2名で、なかなか理解できない私に、
「わからなかったら、わからないって言っていいからね」と何度も声をかけてくれました。少人数のクラスだったので、一人一人に目をかけてくれる環境がとても良かったです。

トラベルの授業中
このコースでは旅行会社で働く為の基礎知識、正しい情報の案内方法、接客業などについて学びました。授業では、オーストラリア国内外の政府観光サイトを見て情報を得たり、学生同士でロールプレイをして、旅行会社のスタッフとして旅行の案内をする練習もしました。
また「50代の夫婦が2週間、イギリスとフランスに旅行したい」という設定で、旅行日程、そこまでの交通手段、ホテルの手配、見積り等を作って提出をする課題もありました。お客様の年齢によって交通手段やホテルを考えたり、一番スムーズにいく旅程表を組むという作業が本当に頭を使うし、たくさんの情報を調べないといけなかったので、大変でした。
また、ケアンズに旅行したけど、ワニのシーズンで遊泳ができなかったというお客様のクレーム対処というオーストラリアらしいロールプレイもあり、回答にすごく悩みました。
このコースでは課外授業もあり、フリーマントル刑務所、パースミント(造幣局)といったパースの観光地を訪れたり、一番大変だったのは自分が決めた旅行代理店に実際に足を運んで、そこのスタッフの対応、案内方法などを見て、レポートにまとめて報告をするという課題もありました。このコースの課題は時間のかかるものが多く、学校から帰ってきて、夕食を食べてから夜中の2時頃までやる事もよくありました。

課外授業で訪れたパースミント(造幣局)
Certificate IV in Leadership and Managementを受講
このクラスも同じ少人数で、オーストラリア人1名、ブラジル人3名、そして私を含めた5名のクラスでした。前期の授業では、ワークセーフティや、チームのリーダーとしてどういう風にチームを上手くまとめるか、新しいスタッフにどのように指導するべきか、というセオリーを学びました。
後期の授業ではグループワークが主になり、ストロータワーゲームを他のビジネコースの生徒と合同で行いました。どういったゲームかというと、限られた時間の中で、ストローをどんどん組み上げて、タワーを建てていき、より背の高いタワーが建てられたチームが優勝です。このゲームでは、
チームでの役割、
どのようにチームをまとめるのか、
目的を達成するまでのプロセスへどのようにチームを導くかなどを学びます。最後に、自分がこのチームでどのような役割をしたか、自分からアイデアを出したり行動に出る事があったか等をレポートにまとめて提出をしました。
また授業内ではメンタリングについて勉強するユニットで、一人一人自分の悩みをクラスメートに発表し、自分以外の生徒がどのようにその悩みを解決できるかのアドバイスをするという授業もありました。これはチームメンバーや部下から悩みを相談された時にどう対処をするかという事を学ぶのだそうです。
このコースでは、授業内で学んだ事と出された課題が自分の中でリンクしない事が多く、よく授業後に講師に質問をしに行きました。またツーリズムのコースと同じで、課題は夜中までかかりました。
今後の目標
この留学を通して、より自分のやりたい事、興味のある事がクリアになってきたと思います。あとは引っ込み思案だった私ですが、授業やクラスメートとの交流を通して、少しずつですが自分の意見を言えるようになりました。
今後は、やはりずっと働きたかった旅行業界で働きたいです。オーストラリアのパースのように素敵な場所や、世界の様々な素晴らしい場所に、たくさんの方に行っていただけたらいいなと思います!