学部聴講をしようと思ったきっかけ

学部聴講をしようと思ったきっかけは、中学3年のときのゴールドコーストへの交換留学です。その時、いつかは長期留学をしようと決めていました。
また、中学、高校は英語コースに在籍、その後日本の大学もインターナショナルな大学だったので、今回の留学は英語を学ぶことを目的にはしたくありませんでした。
Study Abroad (現地大学での学部聴講)を知ったときにこれだ!とピンと来て、とりあえずIELTSを取得しなければ話が進まないので、まずはIELTS取得に向けて勉強しました。
最初に力試しで受けた結果がIELTS5.5で、その4か月後にIELTS6.5を取得することが出来ました。
日本でILETSを勉強する時のコツ
やはり英語が得意でも、IELTSの問題傾向は確認する必要があると思います。同時に、慣れも必要かもしれません。
ライティングはエッセイを書くような感じでフレーズなど気をつけながら、何度も書くことですね。そして、解答例をまねして書いたり、構成についても先にある程度何について書くか、どのように結論を持っていくかまで考えてから書き始めます。
多読はリーディングに役立つと思います。私は英語の本を中学1年生の時から読んでいたので、どんな英語の長文がきても構えないようになりました。
英語多読専門(エクステンシブリーディング)の本もあるので、自分のレベルにあった本を読むことから始めるのは、お勧めです。
学部聴講で受講した授業内容

私は自分の興味のあるCreative Industries(クリエイティブ産業)の授業を中心に授業を選択しました。QUTの学部聴講は、4科目でなく3科目の受講も可能です。
セメスター1
・Architecture of the Body
・World Dance
・Entertainment Practice: Balancing Creativity and Busines
セメスター2
・Funk, Tap and All That Jazz
・Creative Industries Events and Festivals
・Project Management for Entertainment
学部聴講中に印象に残っている科目について
●Project Management for Entertainment
この授業では4人グループで、実際にブリスベン市内でイベントの企画・開催までを行いました。イベントの目的は、地域活性化+エンターテイメントでした。
芸術活動をしている人たちがもっと地域の方々と触れ合えることを目的に、最初はイラストに関するイベントにしようとなっていたのですが、結局絵を描ける人を集めることが出来ませんでした。
そのため、チームメイトの知り合いのミュージシャンを呼び、gig(小さな音楽イベント)を開催することになりました。予算がなかったのでなかなか協力してくれる人は集まらず、ブリスベン出身のチームメイトに頼りながらイベントに参加してくれる人を探しました。
この授業を通し、イベント開催のためにはコネクションの大切さを身にしみて感じました。この授業では、チュートリアル以外にも時間を取ってミーティングを多く行いました。
●Creative Industries Events and Festivals
この授業では7段階中6を取得することが出来ました。これもグループワークのメンバーのおかげですね。
成績のうちの50%はグループエッセイで、50%はブリスベンフェスティバルのイベントに参加し、それについての個人レポート提出です。
この授業のグループは5人で活動し、グループエッセイは自分たちでイベントを企画して、その企画書提出でした。
私たちが考えたイベントはブリスベン市が掲げている2026年のビジョンである、「文化とクリエイティビティー」を奨励するための2日間のフェスティバルです。内容は日本でいうお祭りのような屋台やミュージックイベントを一体にしたものです。
このレポートは実際にイベントを開催する必要がない分、予算やスポンサーを細かく決める必要があり、時間がかかりました。
また個人レポートはQPACにサーカスを観に行き、このレポートは実際のイベントを評価することが目的だったので、改善点や良かった点をまとめました。
●Entertainment Practice: Balancing Creativity and Business
この授業では毎週20ページ×2の論文を読み、要約と自分の意見や質問に答え、ブラックボードに投稿していました。また、ブラックボードの他の生徒の投稿にも目を通して授業に臨んでいました。
論文の内容はエンターテイメントビジネス、前半は特にメディアについての内容が多かったです。映画やライブ、どうやって莫大な数の顧客を魅了させるのか、ブランド力などについて学びました。後半は働き方や自営業について考えることが多かったです。
この授業はチュートリアルではなくセミナー(チュートリアルとほぼ同じで人数が60人くらい)で4人グループで話し合っていました。
留学中大変だったこと、苦労したこと

英語については苦労しませんでした。日本の大学でも英語で講義を受けていたので、その面に関しては学部聴講でも役に立ったと思います。
もう無理・・大変!と思うことは特にありませんでしたが、Project Management for Entertainmentでは、授業に入るとすぐに”これについてプレゼンしてください、はい15分後に発表”と、いきなりのプレゼンがあった時(ほぼ毎回)は、最初は何も貢献出来ず、やっぱりネイティブ学生に頼ってしまうこともありました。
やはり自分の意見を言うことに抵抗があったのかもしれません。
慣れてくると役割分担などもできてきて少しずつ貢献できるようになりました。別にグループプレゼンで黙っていても、成績は変わらないんですけど、自分でやることに意味があると思い頑張りました。
学部聴講中、こんなことに驚きました
日本にいると外国人を受け入れる側になりますが、オーストラリアでは自分が外国人として受け入れられることになりますので、その点に関しては気づきが多かったと思います。
日本にいたときは”日本が大好きです!”という外国人とばかりで会っていましたが、オーストラリアではもちろんそんなことはありません。
親日だからといって全員が全員快く受け入れてくれる、理解があるわけではないですね。
ある授業でのグループ分けでは、実際にこんなことがありました。
グループ作りの際に、アジア系のバックグラウンドを持つ学生とそれ以外で別々になりました。最初はランダムに自己紹介をしていき、クラス全員の顔を知ってからグループ分けだったのですが、本当に自然に最後アジアのバックグラウンドを持つ学生のみ5人だけ浮いてしまったのです。
他のオージーたちは、私たちこのグループでいいですみたいな、8人もいるのに。5と8ですよ。笑 ただ、あちらには悪気はないんだろうし、無理やりミックスにしてもうまくいかないかもしれないので、無理に一緒にはならなくてもいいかとは思いました。
ただ、オーストラリア生まれのアジアバックグラウンドを持った学生はだいぶ怒っていたし、また違う意見があるんだろうなと思います。教授もそれに気づき、フォローはしてくれてグループアサイメントはたくさん手伝ってもらえたので、その点については良かったです。
多文化社会になっている一面、日本では経験出来ないことを経験出来たので、この件に関しては前向きに捉え、私自身も勉強になりました。
授業時間の空いた時間もフル活動!

日豪プレスという日系企業で、半年インターンシップをしていました。オフィスがゴールドコーストにあったので、週1で往復4時間かけて通勤していました。
セメスター中は授業、サークル、ダンスレッスン、バイトをしながらのインターンだったのできつかったときもありましたが、ゴールドコーストもそもそも好きだし、社内での役割もだんだん大きなことを任せてもらえるようになったので嬉しかったです。
最初は営業アシスタント(電話とメール、訪問)をしていて、その後は広告の配置、色を考えたり、Mt,Tambourineに取材と撮影モデルができたり、最後の方は契約書を作成していました。
大きくはないオフィスですがだからこそ、社員さんと距離が縮まっていろいろな人がいるんだなあと感じました。視野が広くなりました。
日本語を教えるアルバイトもしていました

オーストラリアに来てすぐに友達の紹介で日本語と算数の家庭教師をはじめました。その後、個人でオンラインに広告を出して日本語のチューターも始めました。
日本の大学でTJSOL(日本語教授法)を受講しており、外国人に日本語を教える経験もあったので、このバイトはとても楽しいです。
私が教えている生徒はほとんどがオーストラリア人の社会人です。教える内容は人によってバラバラで、クイーンズランド大学で日本語専攻をしている人には授業内のプレゼンを手伝ったり、日本でECCの先生をしていたことがある人には、日本のオンラインショップの買い物の仕方だったり、内容はとても幅広いです。
教材を作ったり、どうやったら理解してもらえるかを考えるのも楽しみの1つです。また日本人との関わり方について聞かれたり、(特に娘の旦那が日本人の生徒との授業で)文化を教えることもしていましたし、私自身も勉強になりました。
ただ、時間度通りに始まらないこともあります。笑 オーストラリア人っぽいですね。日本に旅行に行くために日本語を教えてほしいと依頼してきた人も、日本から帰ってきてもっと日本語を続けたいとまた依頼してきてくれたので嬉しかったです。
ここが好きだよブリスベン!

ブリスベンの好きなところはバスを降りるときのThank you!や知らない人でも他愛もない話ができるところです。
例えば、バスの一番前に座って、降りる時までずっと運転手と話していたこともあります。笑 そういうのが日本とは違うけど良いところだなと思います。
私自身、昔よりはシャイではなくなりましたが、初の場でガツガツ話しかけていける方ではないので、仲がいい人から「最初はシャイだったよ」と言われました。
まだ自分の中で受け身なところがあるんだなあと自覚することが出来ました。それが良いとか悪いとかではありませんが、そこをもう少し積極的になれればなと思います。
しかし、オーストラリアに今回来る前と比べるとお喋り好きになれたと思います。
それは英語力の問題ではなく、自分のなかの意識の変化だと思います。言わないとわからないんだなあとか、英語では日本語のように曖昧な言い方が少ないなあとかも気づくことが出来ました。