海外留学を決めたきっかけは?

高校1年生でのブリスベン短期留学、2年生でのアメリカ・サンディエゴ中期留学を経て、海外で学びたいという思いが強くなりました。そして高校2年生の終わりに、進路や自分のやりたいことについて授業で書き出したマインドマップを通し、自分は将来好きな観光・旅行業に携わり誰かの役に立ち喜ばせたいという思いが強くなり、海外で英語を学ぶのではなく、英語でそれらの分野を勉強したいというふうに変わりました。
オーストラリアのクイーンズランド大学を選んだ理由は?

人気の留学先と言えばアメリカでしたが、
自分が学びたい観光学は日本やアメリカなどよりもオーストラリアで発展している点と、オーストラリアのフレンドリーな人柄、治安の良さや日本との時差などの観点からオーストラリアを考えるようになりました。また、アメリカなどとは異なりオーストラリアの大学は3年制で、基礎科目などがなく3年間しっかり自分の学びたい分野を専門的に学ぶことができるのも魅力でした。
オーストラリアには40の大学がありますが、その中でクイーンズランド大学を選んだ理由は沢山あります。
第一に、Group of 8というオーストラリアトップ8大学の一つで世界大学ランキング (QS University Ranking) において上位であることから、非常に質の高い教育を受けられると思いました。そしてクイーンズランド大学のビジネススクールはアジア太平洋地域でNo.1のMBAプログラムを有しており、さらに
現在就学中のInternational Hotel and Tourism Managementコースはオーストラリアで唯一、国連世界観光機構 (UNWTO)から認可を受けているコースなので、世界トップレベルの環境で勉強できるというのも理由の一つでした。
実際、クイーンズランド大学の観光学部は世界でも有名なため、世界的に知られた教授と直接話せたり、授業の一環でクイーンズランド州政府の観光部門担当の方やTourism Event Queenslandといった公的機関の代表の方から、経験談や今後の観光のあり方などの話を聞いたりと貴重な経験ができるので、この大学で本当によかったと思います。

第二に、クイーンズランド大学ではDual Degree(二重学位)というコースがあり、中でも観光学部と社会科学部の自分のやりたいことが同時に履修でき、卒業後に二つの学位を得られるので、将来的にできる分野が広がるということもあります。

第三に、大学のあるクイーンズランド州は世界遺産のグレートバリアリーフや世界的に有名な観光地のゴールドコーストなどが近いため専攻の観光学に役に立つのではないかと思い、この大学に決めました。当初は観光学部1本で考えていましたが、ファンデーションコースに在籍している時、インドネシア人の友達と仲良くなり、インドネシア語を学んでいるうち、この言語を学びたい、将来伝えるようになれたら良いのではないかと思うようになり、Dual Degree Programに変更してBachelor of Artsでインドネシア語を専攻しました。
周囲にはどのような学生が多いですか?

レベルが高く、意欲的な学生がオーストラリア各地からはもちろん、世界各国から集まっています。ほとんどの学生が予習復習をして講義やチュートリアルに臨みますし、授業後の図書館や自習スペースにも昼夜問わず学生がいます。特にテストが近くなると14もの図書館の自習スペースやフードコートのテーブルなどは全て埋まってしまい、勉強する場所をみつけるのが難しくなるほどです。
また、現地生・留学生を問わず1学期間〜1年間、他国の大学に交換留学をする学生が多いです。クイーンズランド大学では海外経験を強く推奨されているため、世界中に多くの交換留学先(大学)が確保されており、それらほとんどの単位が認められます。
休日はどのように過ごしていますか?

週末はシティに買い物に行ったり、自宅で課題に取り組んだりと様々です。夏休みや冬休みなどの長期休みはいつもどこかに旅行しています。今までシドニー・メルボルン・アデレード・タスマニアなどに行きました。ツアーで訪れるのではなく、自分で名所を調べ、行き方や時間配分などの旅行プランを立てます。そして、うまくいった点やうまくいかなかった点を次の旅行にいかせるようにしています。
大学留学での経験を、将来にどう繋げていきたいですか?

将来は、日本の魅力を世界に伝え、日本に訪れる訪日旅行客を増やし日本の観光と地域活性化に携わる仕事がしたいと思っています。こう思うようになったのは最近です。オーストラリアで会う人ほとんどが日本といえば「TOKYO、OSAKA、KYOTO」で、他は知らないと言われ、僕は日本にはまだまだ素晴らしい場所があるのに知らないのはもったいないなと思ったからです。
しかしこれは、日本の観光業界の観光への考え方が、世界の求める観光像と異なっているからだと思っています。これからはその土地、地域に由来した自然な観光が求められていくことになると思うので、国と地方、地方同士の協力や地域ブランド化や地方マーケティングがより一層大切になると思います。しかし、日本における観光学はまだまだ浅いため、長期的な観光施設のマネージメントはまだまだだと思っています。
そのため、オーストラリアでの大学生活で学んだ Sustainable Tourism や Tourism Destination Marketing などの地方の長期的な観光発展の大切さやその方法、自分のマネージメント力や知識を生かし日本の観光発展に貢献したいと思います。
自分が学んできたことを実際につなげていくのは大変で、まだまだいろいろな経験が必要だと考えています。そのために、今までにイベント関連のボランティアを通し、計画性の大切さや予期せぬ出来事への臨機応変な対応力などを学ぶことができたと思います。
またこれからも今まで通りいろいろな活動を続け、より実践的な能力を得るのと同時に様々な地域を訪れ観光発展に関する良いアイディアを得たいと思っています。周囲には、1年生から学外でのボランティア活動やインターンシップ、アルバイト等を通して経験を積んでいる学生が多く、特に夏休みや冬休みの長期期間中は学生達の課外活動に熱が入ります。事前に企業等に連絡を取りインターンシップを勝ち取る学生もとても多いです。
インターンシップではどのような仕事を経験しましたか?
大学3年生の夏休みに、北海道虻田郡倶知安町の北海道ツーリズムマネジメント(HTM)が運営するKi Nisekoというスキーリゾートで、2週間のインターンを行いました。Ki Nisekoのあるニセコ地域には世界的にも有名なパウダースノーのゲレンデがあり、冬には多くの観光客が世界中から訪れます。
中でもKi Nisekoはゲレンデに直結するリゾートとして最も有名なホテルです。そこで週5日、8時間勤務のフルタイムインターン生として業務のサポートを行いました。最初の1週間はハウスキーピングとして客室清掃、備品の補充や温泉のチェックなどを行いました。
ハウスキーピングでは直接お客さんと会うことは少なかったですが、ホテル業の裏方としてなくてはならない存在であることを再認識しました。2週目は、スキー板やスノーボードを預かり管理するSki Valetと、ホテルのフロントでベルサービスとして勤務しました。
短期間でしたので、フロントの仕事内容を見て知ることしかできませんでしたが、2週目はお客さんと直接話すことも多く、要望を聞いたり言葉遣いに気をつけるなど貴重な体験ができました。
休日には近くの温泉に行ったり、ホテル直結のゲレンデでスキーをしたりとインターン中も休みを楽しむことができました。このインターンを通してインバウンド業界の現状を肌で感じることができました。日本には、ニセコのように未だ観光客には知られていない多くの観光地があります。それらを将来的にマネジメントし世界にアピールしていきたいという思いがより一層強くなりました。色々な活動を通してインバウンド業界に携われるようがんばりたいです。
留学希望者へのメッセージ

もし今海外大学留学を視野に入れているのであれば、ぜひチャレンジしてみて欲しいです!今海外大学進学を迷っているなら一度海外大学に足を運んでみてその大学の雰囲気や自分がここで勉強するんだ!と実際に想像してみて勉強のモチベーションにしたり、現地の大学生に直接話しかけてみたりしてみるのもいいかもしれません。
海外に出ると、待ってても誰かが何かをしてくれるということはありません。何事も自分からチャレンジしてみなければならず、始めはとても大変だと思いますが、気がついてみると今まで見えてこなかった新しい世界が見えてきて自分が成長していることを実感できると思います。
海外の大学は日本の大学と異なり、入学してからが大変です。毎日の授業の準備や毎週の課題など様々なことを3年間コンスタントに乗り切らなければなりませんが、その分、忍耐力やタイムマネージメント力など将来的に役に立つ能力が身について、いろいろな道が開けると思います。