UNSW College(ニューサウスウェールズ大学付属カレッジ)は、UNSW Sydney(ニューサウスウェールズ大学)の学士・修士課程に進むための準備課程を提供する教育機関です。この記事では、Diploma(学士の2年次に入る12か月の課程)、Foundation Studies(1年次に入る準備課程)、Pre-Masters(修士への準備課程)の違いと、2027年度の学費の目安、自分に合う道の選び方を、留学カウンセラーの視点で整理します。
UNSWに「いきなり入る」以外の道があります。条件に少し届かなくても、UNSW College を通る選択肢が残っています。
UNSWは、世界的にも評価の高い名門大学です。そのぶん、日本の高校卒業資格や学部の成績、英語力のハードルを、直接入学ではそのまま越えられない人もいます。そういう人のために用意されているのが、UNSW College の準備課程です。
ただし、準備課程といっても種類が多く、名前だけではどれを選ぶべきか分かりにくいのが実情です。ここでは、公式に確認できた事実と、当社の見方を分けて整理します。
UNSWに入る道は、大きく4つあります

UNSW College が提供する課程のうち、UNSW Sydney への進学に関わるのは、次の4種類です。入り方によって、進学する学年が変わる点に注意してください。
| 課程 |
内容と進学先 |
| Diploma(ディプロマ) | 12か月(3学期)。修了後、UNSW Sydney の学士課程の2年次に進む。6分野 |
| Foundation Studies(ファウンデーション) | 16週間・9か月・12か月の3種類。修了後、UNSW Sydney の学士課程の1年次に進む |
| Pre-Masters(プレマスターズ) | 15週間(1学期)。UNSW Sydney の修士課程に進むための準備課程。エンジニアリング・IT・メディアの3分野 |
| Academic English(アカデミック英語) | 5週間から30週間。大学での学習に必要な英語力を高める課程 |
提供元の登録番号(CRICOS)は、UNSW College が01020Kです。UNSW Sydney の代行として提供されてきた過去のDiplomaは、00098Gの番号でした。
学費や期間は、課程ごとに違います。まずは自分がどの学年から入るのかを決めるのが、最初の一歩です。
Diploma:学士の2年次に入る、6つの分野

Diplomaは、UNSW Sydney の学士課程の最初の1年分にあたる学びを、UNSW College で12か月かけて履修する課程です。分野は6つあり、それぞれ進学先の学位が決まっています。
| Diploma |
進学先(UNSW Sydney の2年次) |
2027年度の学費の目安 |
| Diploma of Computer Science | Bachelor of Science (Computer Science) | A$49,440(日本円で約5,537,280円) |
| Diploma of Business | Bachelor of Commerce | A$55,620(日本円で約6,229,440円) |
| Diploma of Engineering | Bachelor of Engineering (Honours) | A$49,440(日本円で約5,537,280円) |
| Diploma of Science | Bachelor of Science | A$49,440(日本円で約5,537,280円) |
| Diploma of Architecture | Bachelor of Architectural Studies、Bachelor of Interior Architecture (Honours)、Bachelor of Landscape Architecture (Honours)のいずれか | A$49,020(日本円で約5,490,240円) |
| Diploma of Media and Communications | Bachelor of Media | A$46,290(日本円で約5,184,480円) |
学費は大学が公表している授業料のみの目安額で、2027年度分は暫定とされています。毎年改定されるため、年度をまたいで同じ金額とは限りません。保険や生活費は含まれていません。
学びの中身は、どのDiplomaも8科目・48単位分(UoC)で、授業は週20〜25時間ほどです。分野によっては、学士の数学・理科の基礎科目を先に履修する設計になっています。
分野ごとの科目や進学条件は、
ビジネス、
コンピュータサイエンス、
工学、
サイエンス、
建築、
メディアの各記事で詳しく紹介しています。
Diplomaを修了すれば自動的に進学できる? 進級の条件を確認する

公式は、Diplomaの修了を条件に、UNSW Sydney の2年次への直接入学ができると案内しています。ただし、その「修了」には基準があります。
| 条件 |
内容 |
| 英語科目(Communication and Academic Literacy) | Business:80%以上(IELTS 7.0相当)。それ以外の5分野:70%以上(IELTS 6.5相当) |
| その他の科目 | すべての科目で合格点(pass)以上 |
| Businessのみの追加条件 | 全科目の平均が60%以上 |
つまり、入学できたからといって、2年次への進学が自動で決まるわけではありません。日々の学習の積み重ねが、そのまま進級の条件になります。
特に英語科目は、Businessで80%と高めです。ここで足踏みする人が一定数いると私は考えているので、入学前から英語の準備をしておくことをおすすめします。
Foundation Studies:条件に届かなかった人の、1年次への道

Foundation Studiesは、学力や英語力が直接入学の基準に届かない人が、UNSW Sydney の1年次に進むための準備課程です。期間の異なる3種類があります。
| プログラム |
期間と特徴 |
2027年度の学費の目安 |
| Transition Program | 16週間。直接入学の基準にわずかに届かなかった人向けの短期集中型。2027年度は商学・保険数理(アクチュアリー)と物理系の2つのストリームで案内 | A$29,980(日本円で約3,357,760円) |
| Standard Foundation Program | 9か月。英語と批判的思考力を身につける、標準的な準備課程 | A$43,650(日本円で約4,888,800円) |
| Standard Plus Foundation Program | 12か月。Standardの内容に、ビジネス科目などを加えた発展型 | A$48,750(日本円で約5,460,000円) |
日本の高校の成績では、たとえば9か月のStandardが高校3年で評定平均3.0以上(または高校2年で4.0以上)を目安としています。修了後にUNSWへ進むには、学位ごとに決められた成績(GPA)を満たす必要があります。
シドニーで受講する場合のプログラムの違い、日本の成績での基準、入学時期は、
UNSWファウンデーション(シドニー受講)の記事で詳しく紹介しています。
日本国内の京都でFoundation Studies(商学ストリーム)を受講できるルートについては、当社の別記事(
UNSWファウンデーション完全ガイド)で詳しく紹介しています。
修士に進みたい人のPre-Masters、英語を整えたい人のAcademic English

修士課程を目指す人向けには、15週間のPre-Masters(エンジニアリング・IT・メディアの3分野)があります。
公式は、修了すると修士課程への入学が保証され、最大12単位分(UoC)の単位が認められると案内しています。
2027年度の学費の目安は、3分野とも A$24,900(日本円で約2,788,800円)です。
英語の準備には、University English Entry Course(UEEC/大学入学のための英語コース)などがあります。
2027年度の学費の目安は週あたりA$695(日本円で約77,840円)で、10週間ならA$6,950(日本円で約778,400円)です。
どの道を選ぶ? 状況別の考え方

ここまでの内容を、「今の自分の状況」から選べるように整理します。以下は、公式の事実にもとづく当社の見方です。
| 今の状況 |
検討したい選択肢 |
| 高校卒業の成績・英語力が、UNSWの直接入学の基準に届きそう | UNSW Sydney への直接出願を、まず検討する |
| 基準に少し届かないが、学びたい学部がはっきりしている | Diploma(該当する分野があれば、2年次入学を目指せる) |
| 学力や英語力を、基礎からしっかり固めたい | Foundation Studies(Standard/Standard Plus) |
| できるだけ短い期間で大学入学の準備をしたい | Foundation StudiesのTransition Program |
| 学士号があり、UNSWの修士を目指したい | Pre-Masters |
| 英語がまだ足りない | Academic English(UEECなど)を先に受ける |
また、学びたい分野に対応するDiplomaがあるかどうかも、大切な判断材料です。Diplomaの6分野以外の学部を目指す場合は、Foundation Studiesが進学の道になります。
どの道を選ぶにしても、費用と期間は変わります。Diplomaは1年、Foundationは4か月から12か月と、入学後の学部の年数にも影響します。
UNSW College の概要

最終確認:2026年10月27日(当社にて大学の最新情報を確認)
| 項目 |
内容 |
| 機関名 | UNSW College(ニューサウスウェールズ大学付属カレッジ) |
| CRICOSコード | 01020K |
| キャンパス | ニューサウスウェールズ州 シドニー(UNSW Sydney キャンパス内、ケンジントン) |
| 提供する課程 | Diploma、Foundation Studies、Pre-Masters、Academic English |
| Diplomaの入学時期 | 1月・5月・8月(Diploma of Architectureは1月のみ) |
| Diplomaの期間 | 12か月(3学期) |
出願前によくいただく質問
このコースについて、日本からの留学を検討されている方からいただくご質問をまとめました。
DiplomaとFoundationの違い、日本の学歴での入学基準、そして学費の考え方——実際に多いのはこの3つです。
| Q. DiplomaとFoundation Studiesは、何が違いますか? |
| A. 進学する学年が違います。Diplomaは学士課程の2年次に、Foundation Studiesは1年次に進みます。Diplomaは分野が6つに限られますが、Foundation Studiesは、公式がUNSWの学士課程全般への道として案内しています。 |
| Q. 日本の高校卒業資格で、DiplomaやFoundationに入れますか? |
| A. 日本の学歴は、成績や履修科目の状況を見て個別に判断されるため、「評定平均いくつ以上なら大丈夫」と一律にはお答えできません。成績証明書をお手元にご用意のうえ、当社にご相談ください。 |
| Q. 学費はいつの金額ですか? |
| A. 2027年度の目安額を掲載しています。ただし、大学は毎年学費を見直すため、実際の金額は入学する年度によって変わる可能性があります。 |
| Q. Diplomaを修了すれば、必ず2年次に進めますか? |
| A. 修了が条件です。英語科目で70%以上(Businessは80%以上)、他の科目で合格点以上が必要で、Businessは全科目の平均60%以上も求められます。基準を満たさない場合は、進級できない可能性があります。 |
カウンセラーから一言(オーストラリア留学センター ブリスベンオフィス 林 真生)
私が最初にお聞きするのは、「どの学部で何を学びたいか」です。UNSW College の課程は、名前が似ていて種類も多いので、まず目指す学部から逆算するのが、いちばん確実だと考えているからです。
Diplomaは、分野が合う人にとっては、1年で学士の2年次に進める効率の良い道です。ただ、英語科目の進級基準があるため、「入ってしまえば大丈夫」とは言えません。
Foundation Studiesは、時間と費用がかかりますが、基礎から力をつけたい人には、安心感のある選択肢です。急ぐあまり、準備が足りないまま進むよりも、一度しっかり固めたほうが、入学後に楽になることもあります。
どの道を選ぶかは、成績証明書と英語のスコア、希望する学部の3つで大きく変わります。まずは、現在の状況を教えてください。一緒に、一番合った道を考えていきましょう!
UNSW College への進学相談はオーストラリア留学センターへ
Diplomaにするか、Foundationにするか、迷うのは当然です。
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