私がクイーンズランド州の大学を選んだ理由 〜ブリスベン・ゴールドコースト・サンシャインコースト・ケアンズ編〜
オーストラリアの中でも、温暖な気候、自然と調和した生活が手に入るクイーンズランド州(Queensland、略号:QLD)。州内には複数の大学が点在し、世界遺産が間近にあるケアンズ(Cairns)、ゆったりと贅沢な時間が流れるサンシャインコースト(Sunshine Coast)、活気とエネルギーに満ち溢れた近代都市ブリスベン(Brisbane)、美しい砂浜が約30kmも続くゴールドコースト(Gold Coast)など、大学のキャンパスがある場所によって、様々な留学生活を楽しむことができます。
そこで今回は、州内の各地域の大学に通う留学生にご協力いただき、クイーンズランド州のリアルな大学生活を紹介していきます。
日本から一番近い!クイーンズランド州はここにある
クイーンズランド州は、上の図のオレンジの部分、オーストラリア大陸の北東部にあります。オーストラリアの面積の約4分の1を占める大きな州で、海岸線の長さは約7,000km(日本列島の長さの約2倍ほど!)もあります。日本から一番近いオーストラリアとなるケアンズ国際空港までの所要時間は、約7時間半ほどです。
クイーンズランド州は、世界でも桁違いのスケールを誇るサンゴ礁群グレート・バリア・リーフ(Great Barrier Reef)や、世界最大の砂の島、フレーザー・アイランド(Fraser Island)など、5つのユネスコ世界遺産(自然遺産)を持つ州としても知られています。
州都ブリスベンは、中央に川が流れ、澄み切った青空と高層ビル、緑あふれる街並みが特徴的です。世界各国の料理が気軽に楽しめるレストラン、亜熱帯気候を生かした屋外でのライフスタイルなど、オーストラリアならではの開放的な雰囲気が味わえます。
クイーンズランド州では、どんな留学生活が待っている?
現在クイーンズランド州にいる留学生は、なぜその大学を選んで、今どんな生活を送っているのでしょうか?各都市にある6大学に通う現役学生に聞いてみました!
サンシャインコースト大学(サンシャインコースト)
福田七海さん「アウトドア派に最適!」
私自身、自然と動物に興味があり、University of the Sunshine Coast(USC) には動物生態学部という珍しい学部があったので、この大学を選びました。
ここは他州に比べ極端に「寒い・暑い」がなく、年中過ごしやすいのでアクティブに過ごせて、アウトドア派の私には最適です。
自然 ― 自然や動物が大好きなので、時間さえあれば友達と近くの森や海を探索します。キャンパスにカンガルーがいる事は知られていますが、実はモモンガ、ポッサム、バンディクートなど多数の有袋類も住んでいて、勉強の合間に見に行っています。
ダイビング ― クイーンズランド州にはグレート・バリア・リーフがあって、シュノーケルやダイビングなどにも最適です。私も留学中にダイビングの資格を取得しました。海中のCoral reef(サンゴ礁)や魚にはとても感動します!
ローカルの方との交流 ― 小さな集まりが多く、Beach Clean(ビーチの清掃活動)などのイベントに参加してローカルの友達を作る機会がたくさんあります。さらにはバスで帰宅するとき、運転手さんと仲良くなり世間話をして帰ることも。そんなフレンドリーで優しいクイーンズランドの雰囲気が大好きです。
クイーンズランド大学(ブリスベン)
川井つばささん「のびのびしつつ、しっかり勉強に集中できる環境」
晴れの日が多く、一年を通して暖かいので、自然とハッピーな気持ちになります。基本的に治安はとても良く、自然との距離も近く、全体的に落ち着いています。ショッピングや観光には物足りないかもしれませんが、勉強に集中するにはおすすめです。休日にブリスベンから少し離れると、ゴールドコーストやヌーサ、グラスハウスマウンテンなど、海と山の両方に触れることができます。日本では見られない景色が広がっていて、オーストラリアの広さを体感できます。
The University of Queensland(UQ) ではAccounting(会計学)を専攻しています。日本で勉強したことのない授業がたくさんあり、大変なこともありますが、意欲のある学生に対するサポートがしっかりしています。”Consultation time”というのがあり、授業で疑問に思ったことを質問することで、知識を整理したり、理解を深めることができます。
大学のキャンパスにも自然がたくさんあります。日本ではなかなか見られない生物が生息していて、初めは驚きました。外のベンチや、芝生の上で勉強する学生を見ると、海外の大学だなーと実感します!とても広くてカフェやレストランもあり、気分転換にもおすすめです(キャンパス内の全カフェ制覇が密かな楽しみです)。
クイーンズランド工科大学(ブリスベン)
土田晃平さん「街のインフラが充実している」
自分はいま、Queensland University of Technology(QUT) のBachelor of Engineeringで土木工学を学んでいます。日本では、兵庫県にある明石高専に在学していましたが、日本の大学より、海外の大学で同じことを学ぶ方が成長につながると思い留学を決意しました。編入協定でモナッシュ大学やサウサンプトン大学(英)もありましたが、カリキュラムを比べて、クイーンズランド工科大にしました。
ブリスベンは、街自体は小さいながらも、公共交通機関が発達しておりバスや電車、フェリーなどで移動が簡単にできます。車が無くても、日々の生活で全く困ることがないので、留学生にとって暮らしやすいと感じます。
土木工学や街作りに興味を持っているということが理由かもしれませんが、街の排水システムや、交通量調査システムとかが個人的に面白いです。
加えて、街には公園が多く、リラックスしたいときにすぐ足を運ぶことが出来ます。道にも緑があるので、歩いているだけで心地よくなれるのはいいかなと思いました。
フレンドリーな人が多く、なぜか私は月1のペースで道端でオージーに声をかけられ、1時間くらいその場で喋るみたいなことがあるのと、人が優しくていいと思います。ブリスベンの街の雰囲気も好きです。せかせかして生活する人がいないので、ゆったりのびのびと過ごせます。なぜそう感じるのかという点も、自分としては、研究のしがいがあると思います。
グリフィス大学(ゴールドコースト)
前川莉帆さん「ゴールドコーストらしいスローライフ」
クイーンズランドを選んだ理由は、観光業を学びたいというのが一番にあったので、オーストラリアで観光学部が有名なGriffith University(GU) に行きたいということから自然にクイーンズランドとなりました。
大学ではBachelor of International Tourism and Hotel Management(ツーリズム専攻)を学んでいます。観光地や旅行のツアーをプロモーションする授業や、サステイナブル・ツーリズムといった環境に配慮した旅行やアクティビティなどについて学んでいます。
今は月〜金まで毎日授業がありますが、全て午前中のみです。そのうち週3日は対面授業なので大学へ行き、週2日はオンラインです。午後は、大学の図書館で課題をやったりジムに行ったりアルバイトをしたりと、時間を効率的に使うことができています。
お休みの日は、朝お気に入りのカフェに行って、晴れの日はビーチで寝転がったり、自然が好きな私にとって、海の近くで緑にも囲まれているゴールドコーストはとても過ごしやすいです!気候も暖かく、人もみんなフレンドリーで気軽に話しかけてくれて、のどかで幸せな学生生活を送ることができています。
よく行くのはメインビーチと、ブロードビーチの北側の人が少ないエリア!あとキラビーチは物凄く海が綺麗でお勧めです。ゴールドコーストで一番大きなショッピングセンター、パシフィックフェアは、生活には欠かせません。食料品からお洋服・雑貨まで、困ったらとりあえずそこに行くとなんでも揃います。
ボンド大学(ゴールドコースト)
荒田華凛さん「教授と学生の距離が近い」
Bond University でBachelor of Biomedical Science(生物医学)を学んでいます。最初の1年はコロナで入国できなかったため、日本からオンラインで受講し、残りの1年間をゴールドコーストで学んでいます。
私がクイーンズランドを選んだ理由は、オーストラリアでは珍しい私立のボンド大学があったことと
・少人数制で教授と学生間の距離が近い
・ファストトラック型で通常より早く卒業ができる
という点に惹かれたからです。
また立地についても事前に色々調べ、他州よりもキャンパス以外でできること、アクティビティが多いと感じたので、ゴールドコーストを選びました。
今は脳や神経の構造についてや医療生化学、遺伝子学などの科目を選択しており、実験も多く大変ですが、周りに助けてもらいながら学んでいます。オンラインの時からサポートはしっかりしていましたが、現地に来て、教授と学生の距離の近さを身を持って感じています。わからないところを気軽に聞けたり、教授側から色々気を配って話しかけてくれるため、難しいテーマでも楽しく学ぶことができています。
現在は週5日毎日授業があり、平日は勉強、そしてホームステイ先ではファミリーとのんびり過ごしたり宿題や課題をしています。休みの日はホストファミリーとショッピングや映画に行ったり、先日はバーレーヘッズ国立公園を散歩しました。家からバス一本で気軽にいけるのですが、とても綺麗なところで、週末にはビーチ沿いでマーケットをやっていたりもするので、天気の良い日はよく足を運ぶスポットになりそうです!
ジェームスクック大学(ケアンズ、タウンズビル)
中川瀬奈さん「大自然に包まれるケアンズ」
ケアンズを選んだ理由は叔母が住んでいたからなのですが、フレンドリーで暖かい人々と美しい自然に囲まれ、私もケアンズが大好きになりました!街の規模は決して大きくはありませんが、利便性は高く人々もエネルギッシュで、学生生活を送るには最適な環境だと思います。
休日にビーチや滝をみてリラックスしたり、世界遺産に気軽に足を運べるのはケアンズならではのライフスタイルです。留学生サポートもしっかりしています。特にケアンズ中心部にあるStudent Hubでは有益な情報やサポートを受けられます。私はStudent Hubのアンバサダーを1年間勤めたことがあり、世界中の留学生の手助けや交流など貴重な経験ができました。
James Cook University(JCU) のBachelor of Business(マーケティング専攻)ではビジネスだけではなくコミュニケーションやネットワーキングスキル、タイムマネジメントスキルも学んでいます。
今は大学の関係で一時的にタウンズビルキャンパスへ移動しているのですが、また大好きなケアンズに戻りたいです!
一生に一度は訪れたい場所。クイーンズランド州で学ぶという選択肢
クイーンズランド州には、オーストラリアでもトップクラスの大学があり、世界中から優秀な留学生が集まります。近年の傾向としては、特に生物医学や航空・宇宙、農学、環境、エネルギー、起業など、世の中の未来にフォーカスを当てた新しい分野に力を入れる大学も増えてきました。
私自身も、ここブリスベンで長い間生活していますが、ブリスベンは、2032年の夏季オリンピックとパラリンピックの開催地に決まり、今オーストラリアで最も経済効果が高い都市と言われています。今後この場所が、どんな風にパワーアップしていくのだろう?と想像すると、何だかワクワクしてきます!
活気ある都市のエネルギーを感じながら勉強に集中したい方も、世界有数の大自然と日常的に繋がって、一生忘れられないような留学生活を送りたい方も満足させてくれる留学地、クイーンズランド州。
ぜひ、オーストラリア留学の選択肢の一つに入れてみてください。
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