【オーストラリアの入国規制緩和について】- 2021年12月15日以降、日本からの入国が可能になりました(一部の州)

【体験談】獣医になる夢を叶えるために〜クイーンズランド大学獣医学部

曽我 麗衣さん | ブリスベン | The University of Queensland | Veterinary Science | 5年5か月
子供の頃からの夢を叶え、獣医になるべくクイーンズランド大学獣医学部で勉強中の曽我さんにお話を伺いました。
ガトンキャンパス全体で日本人は曽我さんだけという環境の中、羊を抱えたまま糞に滑って盛大に尻もちをついてしまったり、700キロの乳牛を移動させたりと、盛りだくさんの体験談をお送りします。

曽我さんの大学進学の経緯
2020年6月 オーストラリア留学センターに初問い合わせ
2020年8月 クイーンズランド大学出願
2020年11月 CASPerテスト受験
2021年1月 PTEアカデミック取得
2021年2月 クイーンズランド大学入学 Bachelor of Veterinary Science (Honours)入学

獣医になるのは子供の頃の夢だった

家にずっと動物がいる生活をしていたので、子供の頃は獣医かクラシックバレエダンサーになりたくて、大学も獣医学部を調べたりしていました。
元々理系で、数学が大好き。そのうち、大学は数学を使って経済を学びたいと思うようになり、早稲田大学の経済学部に進学、卒業後は総合商社で営業をしていました。

その後、夫も仕事でパースに住むことになりましたが、とにかく仕事が大好きで、パースでも食品卸の会社でフルタイムで働いていました。

「オーストラリアで大学に行きたいな」「一度オーストラリアの大学に行ってみたいな」と思い始めた時、経済学部を卒業しているし、普通ならMBA進学、となるところ、「それは本当に自分のやりたいことなのか」と振り返ると、正直そんなに思い入れが無いことに気づきました。

オーストラリアに来て、オーストラリアの自然も動物もすごく好きになり、コロナウイルスで世の中が激変していく中、子供の頃の夢を思い出し、獣医になる夢に挑戦してみよう!と思うようになりました。

人生で一番好きなものは、動物とクラシックバレエ。

バレエは趣味として楽しみ、レベルの高いオーストラリアの獣医学部で勉強しよう!と決意しました。


獣医を学ぶならオーストラリアがいいと思った理由


アニマルウェルフェア(動物福祉)がすすんでいる国だからです。
実習での解剖でも、オーストラリアでは苦しまずに安楽死させた動物を使いますが、日本の獣医学部はその場で殺した動物を使って解剖します。
だから日本ではなく、動物を苦しませないオーストラリアの獣医学部で学びたいと思いました。

また、いつか、こちらの動物福祉の状況を日本に持っていければいいと思っています。

IELTS7.0までの道のり

獣医学部入学にはIELTS7.0(各セクション7.0以上)の英語力がいるのですが、IELTSのライティングに苦戦。結果、早々にIELTSを諦めて、PTEアカデミックに切り替えて、ギリギリのタイミングでなんとか入学基準のスコアを取れました。

PTE試験に向け、オンライン英会話をしたりもしましたが、一番役に立ったのはPTEの中国の無料サイト。無料掲示板に過去問の情報をポストしていて、解きまくったのが役に立ちました。

クイーンズランド大学を選んだ理由

他の大学と比べ、5年間で学士号の獣医学部を卒業できるのが魅力で、クイーンズランド大学を選びました。

クイーンズランド大学獣医学部

「私、農家になりに来たのかな」と思うぐらいです。笑

アニマルハンドリングの科目の授業が週2回あり、例えば、火曜日に馬のチュートリアルを3時間、木曜日に馬の実習というスケジュールです。
毎週、馬、牛、猫と、テーマが決まっていて、その動物に関する授業があります。

また、酪農家の方とコミュニケーションをとることが多く、「ご機嫌いかがですか」から始まり、「お宅の牛はこんな種類なんですね」「あの牛は足が悪いんですか」などと会話からスタートするのですが、農家の方の英語がなかなか聞き取れなくて大苦戦。慣れてくるうちに面白くなっていったのですが、最初はついていけなくてどうしようかと思いました。

大きな動物を扱うときにはすごくスタミナが必要で、これも大変な授業でした。
最初の実習が乳牛だったのですが、800キロぐらいの牛を広いところから移動させ、検査のために小さなコンテナに入れ、牛の頭を固定してロープで結ぶという授業では、牛を動かすところができいない、、、!!
なんとか動かして持ってきても、頭を固定して結ぶには私の力が全然足りず、農家出身の女性の先生に「あなたはジムに行って毎日スクワットして下さい」と真面目な顔をして言われました。笑

犬や猫には別の大変さがあって、例えば、家の飼い猫を持つ場合と獣医として保つ場合では、持つ方法も異なります。獣医は猫のお腹や胸を触るのはNGで、足を持つということを学びました。
小動物には小動物の大変さがありますね。

1学期のオンライン授業

オンラインで大変だったのはモチベーションを維持すること。仲間もいないですし、孤独になりがちです。
が、オンライン学生だけのフェイスブックグループがあって、そこで悩みを共有したりして乗り切りました。

2学期になると毎日実習で大変!

1年目2学期は、アニマルハンドリングの授業が週2日、解剖が週3日(1回3時間以上)とびっしりのスケジュール。
私が一番ネックなのは、大学は文系でサイエンスバックグランドが無いので、その分人より何倍も必死で勉強しないということです。
みんな本当に頭がいいので、毎日必死です。

獣医としての矛盾

アニマルウェルフェアについて、1学期目にがっつりレクチャーがあって、基本的な問題について学びました。

最終的に獣医学部への進学を決める前に、みんな動物が好きで獣医学部に進学するけれど、獣医は動物を殺したりもする。その矛盾に耐えられるかどうか?も考え、色んな人に意見を聞きました。
安楽死はアニマルウェルフェアの観点で、これ以上苦しませないという手段で治療の一環である、という話を聞き、私にもできるかなと思って決断しました。

毎日解剖はするし、アニマルハンドリング実習でも、牛を叩いて移動させたり、頭をがっと抑えたりするので、「私、動物が好きなのに何やっているんだろう」と思うこともあります。でも、その矛盾はみんな抱えている。動物を治すという目的のためだと思ってこなしています。

パースでボランティア

クイーンズランド大学の獣医学部の前に、RSCPAでボランティアに応募、猫のシェルターとペットバーン(うさぎやモルモットや豚)のお世話をするボランティアをしていましたが、それが役に立ちました。

RSCPAは元々イギリスですけど、イギリス連邦の国には基本あります。政府に提言したりできるほどの団体で、日本にはそこまでの団体は無いと思います。
現状、動物保護は人の善意で成り立っているので、収益化できないかと考えています。

ガトンキャンパスでの日々と息抜き

ひたすら勉強で、土日も基本勉強。ですが、息抜きに自分の車でブリスベンに行くこともあります。

ガトンキャンパスにいると基本獣医学部の学生としか関わらないので、たまにブリスベンのキャンパスへ行くと他学部の学生と交流しています。また、大学のイベントとしては、1年に一回獣医学部のイベント(ボール)があって、フォーマルな格好し、卒業生にも会える機会があります。

ガトンにはバレエスタジオが無いので、ブリスベンのスタジオに行ったり、クイーンズランドバレエのレッスンを受けにいったりもします。

また、試験前はクラスメートとみんなと勉強し、それが息抜きにもなっています。

苦労した科目

全部なんですけど(笑)、サイエンスバックグランドが人より少ないので、特にバイオ・ケミストリーを勉強しないといけないのは大変でした。

現地の学生は畜産農家出身者や馬を扱ったことがある学生が多いので、ある程度の知識があった上で授業を受けるんですが、そこはどうしても差が出てしまうところでした。

面白かったけど大変だった解剖学

犬と馬の授業が多く、解剖は犬からスタート。犬が一番の基礎。次に馬をします。
この2つが解剖できれば、他の動物も似ているのでそれほど難しくはありません。

解剖は好きで面白かったのですが、覚える事が多すぎて、もう少し勉強が必要だと感じる科目でもありました。

みんな記憶力がすごい!
私は数学が好きだったせいか、理論があるものを覚えるのは得意なのですが、解剖ワードなど、足のこの部分はこれ、とにかくこういう名前だから覚えて!と言われるのは苦手でした。英語でそのまま覚えるほうが早いとわかっていますが、どうしてもイメージが沸かないものは日本語で一度書いて覚えました。

解剖は3〜4人のグループで週2回、犬一体、今日は前足、来週は後ろ足、で再来週は体、というように、普段の授業は面白いのですが、
試験期間にプラークのExamがあり、30ぐらいステーション(テーブル)の上に犬の標本が置いてあり、A、Bとラベルがついていて、質問が書いてあり答えていくのですが、タイマーがおいてあり、一つのステーション1分ずつしか時間がありません。この科目は大変でした。

助け合いの精神がある獣医学部

各科目ごとにフェイスブックグループがあって、分からないことがあったらそこで聞くと誰かが答えてくれます。
一つのグループで150人ぐらい。セメスター最初にそのグループができるとみんな助け合って乗り切っています。
ガトンに来て思ったのは、助け合いがすごい!授業だけでなく、食品を譲り合ったり、日々の生活から助け合っています。

キャンパスに住んでいる人が多いですが、ブリスベンから1時間かけて通学する人も思ったよりいました。そういう人も結構成績が良かったりするので「毎日一時間かけて通学してもちゃんとマネージすれば成績いいんだ」と思ったりも。

これから3ヶ月お休みですが、3年生までにプレースメント(実習)8週間をホリデー中にしないといけません。
アニマルハンドリングの授業はプレースメントの前段階の科目で、その科目をクリアし、12月1日に合格結果がでたら、プレースメントをし、ホリデー中に数週間実習をします。自分で探してもいいし、海外での実習もクイーンズランド大学に事前に申請したら可能です。

卒業後は?

いきなり開業は難しいので町の獣医さんから始める方が多いです。犬、猫両方診る獣医になりたいなあと思っています。

個人的には、ニューロサイエンス(神経科学)に興味があって、最初はクリニックで仕事をしますが、機会があれば脳について学びたいと思っています。一番可愛がっていた猫が認知症になって性格が変わってしまった経験から、ニューロサイエンスを学びたいと思うようになりました。
猫だけど犬みたいな子で、呼ぶと来るし、人の目を見るし、しゃべるしという子だったのに、目も合わせてくれないし、行動もおかしくなって死んでしまった経験が影響しています。

まずは獣医としてスタートして、その後大学に戻ってもっと勉強することもできると思っています。

絶対留学したほうがいい

グローバル人材育成を目指し、支店も世界中にある会社に勤めていましたが、あの時の自分は「多様性が何なのか」って何も分かっていなかったと思います。
オーストラリアにしばらく住んで、このキャンパスに来ていろんな大学生に会って本当に多様性とは何なのか、ということを学んだ気がします。
大学の日本人のコミュニティもありますが、そのメンバーさんたちのバックグラウンドも多様で、それが普通。そのような方に会うのも勉強になります。

獣医学部を目指す方へのメッセージ

高校生は(オーストラリアの大学入学は高校の成績の査定ベースなので)学校の勉強を頑張って成績を上げて下さい。
アニマルボランティアの経験もあると現場が分かった状態で大学に入ってくるのでいいと思います。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号I005)
週末はガーデニングという名目の雑草取りに追われ、その疲れをパースのきれいな海とおいしいワインで癒しながら、この素晴らしい環境で生活できることを感謝。たまに野生のカンガルーに会いに郊外へ出かけたり、釣りをしながらアシカを見たり、野生のイルカと出会えるスポットがあるのも楽しみ。 このカウンセラーに質問する

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