QUTで建築・インテリアデザインを学ぶ

クイーンズランド工科大学(QUT)の建築分野は、100年の歴史を持ちながらも、最新のデジタルツールを駆使し、サステナブルなデザインを手掛ける実践的なスキルが身につきます。

分野別QS世界ランキング2019では、QUTのArt & Design分野は世界41位、Architecture/Built Environmentで世界100位以内にランクイン。
QUTのSchool of Designは多種多様なコースの選択が可能なことから、オーストラリアで最も規模の大きいデザインスクールとしても知られています。 規模が大きいデザインスクールで勉強するの最大のメリットは、デザインの分野で副専攻の選択肢が多いことです。

一つのデザイン分野に限らず、他のエリアでもインスピレーションを受け、スキルを向上することで、その学生個人だけのアイデンティティやクリエイティビティを育てることができます。
(例:Architectural Studies, Art and Design History, CGI, Character Animation, Creative Writing, Digital Media management, Entertainment, Fashion Communication, Graphic Design, Interior Design, Industrial Design, Interaction Design, Landscape Architecture, Visual Arts)

建築を勉強する学生に、一番多く受講されている副専攻は、インテリアデザイン。
ほとんどのデザイン会社は、建築とインテリア両方の部門を持ち合わせている事が多い為とされています。
多くの大学では、建築はエンジニアリング学部に分けられますが、QUTでは、建築もSchool of Designの一部であることから、インテリアデザインなど、デザイン性が高い分野との連携が取れる事が特徴的です。

とはいえ、インテリアデザインの家具作成は、エンジニアリングの先生の手助けや機材が不可欠である為、学部の境を越えて、共同して製作に励むことはよくあることだそうです。

↓(Before)インテリアデザインの学生の椅子製作を手伝うエンジニアリングのPaul教授
↓(After)ハードスケジュールのなか、展示会までに無事完成!
一見シンプルに見えるデザインですが、左右側面のデザインが違い、耐久性を保ちつつ、絶妙なバランスを図るのは難しいデザインなのだそうです。

QUTで学ぶクリエイティブは、どれも三本の柱を大切にしています。
Creativity
Creative Skills Business Skills Technology Skills
クリエイティブスキルはもちろんですが、そのタレントを業界で活かし、長くサステイナブルなキャリアを築いていくためには、テクノロジーとビジネススキルは欠かせません。
QUTの学生は、日々最新の技術を習い、実際に使いながらクリエイティブを生み出し、自分たちの作品を発信するのにテクノロジーを上手く使いこなしています。
これら3つのスキルが育たないと、業界で仕事を見つけるは大変難しいことを予想し、QUTのデザインスクールでは、それを元にカリキュラムが組まれています。

最終学年のプロジェクトである展示会(Design Festival)を覗いてきましたが、クオリティの高い、プロフェッショナルな模型がたくさん並び、とても刺激的でした。
毎年11月に行われるDesign Festivalの作品は、デザイン生の集大成です!

Architecture(建築)最終学年プロジェクトの様子

学生はペアになって、クイーンズランドの政治システムを理解し、問題点を見つけるところから始まります。
政治的問題を一つ取り上げて着目し、それを建築デザインでどのように解決策を導くのかというお題です。
在学中の1年生がお気に入りのデザインを紹介してくれました。
シンポジアム「OACIS」(Occupy Australia’s Climate Change Inaction Symposium)
着目された政治的問題は、「政府がclimate change(気候変動)の問題に対応しきれておらず、プロテストが盛んに行われている」でした。
材料は、サステイナビリティ(持続性)を重視し、オーストラリア産の木材などを使用し、”Dry Australian Bush Land”をイメージしているそうです。
水道システムは雨水のみを利用し、自家発電できるようソーラーと雨水を上手く組み込んでいます。
細部のデザインも細かく、空調システムから、季節別の日当たり・日陰なども計算されています。
建設地は、ブリスベンCBD(都市部)のGeorge Stを選んだことにも理由があり、プロテストが行われているエリアであることから、問題解決をはかろうとしたのだとか。
模型の製作は、QUTのGardens Pointキャンパスにて、3D printers、レーザーカッターやホットワイヤーなど器具が揃っています。

インテリアデザイン最終学年プロジェクトの様子

インテリアデザインで注目を集めたのは「ARCUS」
一つの使い方に捉われず、遊び心を持って、色々な用途を使う人たち自ら考えて試してみてほしいというのがコンセプトです。
机、ロッキングチェア、ハイチェアなど、使い勝手は様々。
最終学期の1学期間(約4ヶ月)で仕上げるプロジェクトは濃密で、プレッシャーがかかりながらも、学生達が語る達成感や自信のつきようは、とても印象的です。

作品が実際に形になるまでは、100%上手くいくという保証がないため、コンセプトに自信がなかったり、計画通りに進むか不安が絶えないそうです。
小さい模型を作ってテストを繰り返し、プロに確認して試行錯誤します。
「ARCUS」は、材料の確認、強度やバランス、裁縫の技術など、細かくテストされ、どの面からも素晴らしい評価を得ていました。
建築やインテリアデザインの学生は、ポートフォリオを1年生から作ります。
Design Festivalに向けての製作が最終プロジェクトですが、これまでに色々な作品をプランし、製作しています。
毎学期、ポートフォリオが成績の対象となるため、教授がしっかりとチェックし、フィードバックくれます。
学生一人一人が自分のベストを詰め込んだクオリティの高いポートフォリオを持って卒業するので、QUTの卒業生が就職に強い理由も納得できます。

フレキシブルなコース組みが可能

入学条件として、ポートフォリオ(作品)提出が求められる大学が多いなか、QUTは学士号であれば、建築、インテリアデザインは提出が必須ではありません。

QUTでは、フレキシブルなコース組みが可能です。
一人一人、希望にあった専攻・副専攻・選択科目の選び方が自由に組み合わせられます。

Bachelor of Creative Industries(詳しくはこちら
Bachelor of Design (Architecture)
Bachelor of Design (Fashion)
Bachelor of Design (Honours) (Architectural Studies)
Bachelor of Design (Industrial Design)
Bachelor of Design (Interaction Design)
Bachelor of Design (Interior Architecture)
Bachelor of Design (Landscape Architecture)
Bachelor of Design (Visual Communication)
+1年 International studiesをつけ、4年就学するコースも◎

2020年、必要とされる”ジョブスキル”は?

ワールド・エコノミック・フォーラムによる “Future of Jobs”の発表では、グローバル企業の人事や役員を務める人を対象とした調査によると、2020年、必要とされる”ジョブスキル”トップ10は以下の通りです。

1. Complex problem solving(難題解決)
2. Critical thinking(論理的思考)
3. Creativity(クリエイティビティ)
4. People management(人材管理)
5. Coordinating with others(他者との協調性)
6. Emotional intelligence (new)(感情的知能)
7. Judgment and decision making(判断と意思決定)
8. Service orientation(サービス指向)
9. Negotiation(交渉)
10. Cognitive flexibility (new)(固定観念にとらわれない認識の柔軟性)

上記のランキングで目立つのは、「AIにはできない能力」が重宝され、多くは「コミュニケーション」が鍵である事です。
QUTのCreative practice, Communication and Design学部では、このような業界の需要を参考にし、カリキュラムをデザインし、改良しています。
例:今年2019年から新しいコースである「digital communication」が開講されています。
最終学年のデザインプロジェクトは、ペアやグループのものが多く、時間のリミットがあるなか、高いクオリティの作品を求められます。
まさに、上記のジョブスキルを練習し、身につける機会といえますね。

今後ますます需要が高まるであろうデザインコースに注目です!

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