オーストラリアといえばグレートバリアリーフなどのビーチ、もしくはウルルなど赤土や乾燥地帯をイメージされる方が多いと思いますが、実は「森林」にも特徴があります。
オーストラリアの森林は国土面積からすると17%と少ないものの、日本の約五倍ほどの大きさを誇っています。またオーストラリア独特の環境システムと、古くから手付かずに守られてきたエリア、さらには近年の熱心な自然保護&外来種対策により、世界的に見てもとてもユニークな生態系を形成しています。
2019年後半〜2020年年始にかけてオーストラリアを襲った、大規模なBushfire(森林火災)。真っ赤な炎の中をカンガルーが走り抜ける写真や喉が乾いたコアラにお水を上げる映像などは、メディアを通してご覧になった方も多いのではないでしょうか。森林火災自体はオーストラリアの生態系における自然現象の1つですが、今回は不運が重なり、多くの野生動物や人々の命を奪うことになり、また多くのエリアが焼け野原となってしまいました。
Bushfireはオーストラリアだけではなく、大規模な森林地帯を保有する様々な国が抱える自然災害の1つです。
その一方で、自然災害よりもさらに深刻な被害をもたらしているのが「商業伐採」。人口増加における大規模な都市開発、畜産農業の拡大、木材を安価で大量輸出などの目的で、炎が燃えるよりも早いスピードで、森林伐採が世界的に行われています。
海の青・雲の白・そして森の緑に囲まれた、美しい地球。この緑を絶やさないために、私たちができることはなんでしょうか?
木材というのは、今の私たちの生活から消し去ることはできない存在です。家や家具などまさに生活を支える基盤であり、紙や段ボールの原料にもなっています。
また、近年の「プラスチック廃止」の動きにより紙や木材を使った製品に再注目が集まっていることもあり、これからも木に囲まれた生活を送っていくことが予想できます。
さらに林業というのは発展途上国の経済を支える大きな産業であり、簡単に木を切るのを世界的に辞めるというのは現実的ではありません。
大切なことは、林業を引き続き利益の出る産業として確立していくこと、それと同時に今ある自然をなるべく破壊せずに保護していく活動を、同時に行っていくことです。
森林について学び、活用し、保護し、共有する。これがForest Scienceです。
オーストラリアにはForester(フォレスター)と呼ばれる専門職があり、森林のエキスパートとして、森林のマネジメントや林業の管理、森林環境の復元やなど様々な部署で活躍しています。Forest Scienceを学ぶことで、このForesterを目指すことができます。
※フォレスター以外にもキャリアの選択肢はあります
オーストラリアの大学で”環境学”という大きなくくりの学部は多いですが、森林(Forest)に特化したコースは非常に珍しく、Bachelor(学士号)レベルで開講をしているのは、現在サザンクロス大学のみとなっています。
サザンクロスでは「実践」を大切にカリキュラムを構成しており、フィールドトリップで現場に出ての学習が多いプログラムです。またインターンシップも必修で含まれています。
学ぶ科目例 |
---|
・Land Degradation and Rehabilitation (開発によりダメージを受けた土地の再生について) ・Fire Ecology and Management (森林災害の仕組みとマネジメントについて) ・Forest Health : Pest and Disease Management (森林の健康:害虫や植物の病気とマネジメントについて) ・Plant Physiology and Ecology (森林植物の生態) ・Measuring Trees and Forests (木・森林のサイズを計測するテクニック) ・Wood Science and Utilisation (材料としての木についてと、活用法) ・Ecological and Environmental Economics for Sustainable Development (環境・森林保全に考慮した開発について) 等・・・ |
このように環境に関する知識だけではなく、林業・都市開発などビジネスとしての側面も学んでいきます。
学士号・修士号ともに、卒業後はInstitute of Foresters of Australiaへの登録資格を得ることができます。 またForesterは2020年6月現在でオーストラリアの独立技術永住権リストに職業として掲載されていることもあり、同プログラムはオーストラリア人だけではなく、世界中から学生が集まる国際色豊かなコースです。
コース紹介動画もご参考ください。
同大学のForest Scienceはリズモアキャンパスで学びます。森林に囲まれコアラやワラビーがキャンパス内にいるような環境なので、Forest Scienceを学ぶには最適な環境と言えます。
大学の図書館も「森林」をテーマにて作られており、中も木目を基調とした暖かいデザインで、大きな窓からは外の森を眺めることができます。
リズモアキャンパスで学ぶ場合はホームステイと学生寮があります。学生寮に住む場合、大学が市内中心までの無料シャトルバスを運行しているため、車がなくても生活に困ることはありません。
(学生寮の詳細はこちら)都会の喧騒から離れ、オーストラリアの自然に囲まれたキャンパスライフを送り方にはお勧めです。
Forest Scienceは、学士号(Bachelor)と修士号(Master)があります。
コース | Bachelor of Forest Science and Management |
---|---|
期間 | 4年間 |
学費 | 年間30,400ドル×4年=計121,600ドル(約851万円) |
英語 | IELTS6.0(各セクション5.5以上) |
学歴 | 高校を卒業しており成績4以上の成績が目安 もしくはSCUカレッジのDiplomaから編入 |
コース | Master of Forest Science and Management |
---|---|
期間 | 2年間 |
学費 | 年間32,000ドル×4年=計96,000ドル(約672万円) |
英語 | IELTS6.0(各セクション5.5以上) |
学歴 | 大学を卒業していること |
当社オーストラリア留学センターはサザンクロス大学を含め全豪29大学の公式出願窓口となっており、ご相談から出願手続き、更に現地サポートまで全て無料で提供しております。
当サイト記載の情報の正確性には万全を期しておりますが、当社はそれらの情報内容に関し、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。また、情報は予告なしに変更となる場合がございますので、随時ご確認ください。