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海外の書籍や、技術書、商業書、ドラマ、映画などをはじめ、国際社会では、英語を日本語へ(又は日本語を英語へ)訳すことが必要とされます。翻訳家(Translator)とはそれらの文章で表された情報を、的確な日本語(又は日本語を的確な英語)に訳すことであり、通訳家(Interpreter)は言葉の情報を訳すことが仕事です。その為、通訳・翻訳家として働くためには、英語や日本語の高い文章力・表現力が必要とされます。また、常に進化する"言葉"に対して敏感であることに加え、その国の経済・文化・歴史的背景・現状などを知っておくことも、通訳・翻訳家として働く上で、重要なポイントとなります。
しかし、通訳、翻訳コースは他のコースと比較するとクラス数も少なく、先生の目が常に行き届いている環境で授業をうけます。宿題数も多く、宿題自体の難易度も非常に高いですから、通訳、翻訳コースに通う留学生は、1日のほとんどを勉強の時間に費やす必要があります。もちろん、アルバイトなどをする時間はまずありません。コース期間中は通訳、翻訳業界でのワークエクスペリエンスや見学の時間も用意されていますから、現在通訳、翻訳業で働いている方の、仕事ぶりを知る機会も多くあります。
2009年7月現在、新卒者独立技術永住権の専門職業リストで、60ポイントの職業として指定されているため、永住権取得のために、人気の高い職業です。
オーストラリア政府公認の通訳・翻訳家になるためには、オーストラリアの国家資格となるNAATI(National Accreditation Authority for Translators & Interpreters)の資格を取得する必要があります。このNAATIの資格を取得するための方法としては、以下の二つの方法が挙げられます。
このNAATIの資格はLEVEL1~LEVEL5までの5段階にわかれ、通訳・翻訳家としての資格を取得するには、レベル3以上を取得する必要があります。NAATIの認定を受けたコースは、TAFE、大学、大学院といった教育機関で受講することができますが、卒業試験に合格してもレベル2までしか取得できないコースもありますから、通訳・翻訳コースを選ぶ際には注意が必要です。
通訳・翻訳家になるためには、他の分野より高い英語力がもとめられるわけですから、通訳・翻訳分野の専門コースにも、高い英語力の入学基準が設定されています。目安としてはDiplomaコースでIELTS6.0ポイント相当の英語力、Advanced Diploma、Bachelor、Graduate Diploma、Postgraduate DiplomaであればIELTS6.5ポイント相当の英語力、MasterであればIELTS7.0ポイント相当の英語力が通常必要とされます。一部のコースではIELTSのスコア+学校独自のテストが必要となります。
英語力が入学条件に達していない場合、付属の語学学校やその他の語学学校で英語力を身につけ、入学手続きを行う必要があります。
英語力の他、入学条件として最終学歴が求められますが、最終学歴が高等学校卒業であれば、Diploma、Advanced Diploma、Bachelorへの入学資格があり、学士号取得者(4年生大学を卒業している)は、Graduate Diploma、Postgraduate Diploma、Masterへの入学が可能です。
下記に通訳、翻訳に関するコースをいくつか掲載していますが、授業内容を比較した場合、格段に難易度が高くなるのは、Master(修士)コースです。
多くの大学で開講されているMasterコースは、1クラス16~20人程が平均で、日本人と英語圏の留学生比率はさほど変わりません。コース期間中は通訳、翻訳の仕事に関する、様々な方法で授業がおこなわれますが、授業内容も非常に高度な内容になるため、卒業率が50%を下回る年も多々あります。
その他、マッコーリー大学やモナッシュ大学が通訳、翻訳の"理論重視"のカリキュラムが組まれているのに対し、クイーンズランド大学は"実践重視"の授業がおこなわれています。その為、「実践力重視」と考える留学生は、比較的クイーンズランド大学を希望校にあげているのも、大きな特徴です。
しかし、クイーンズランド大学のMaster of Arts in Interpreting & Translationは、世界的にも非常に評判が高く、2006年現在、国際会議通訳者協会(AIIC)の養成委員会から、世界で2番目に優れた通訳、翻訳コースとの評価をうけています(もっとも評価が高いのは、スウェーデンのストックホルム大学で開講する、通訳、翻訳修士課程)。その為、卒業率は非常に低く、コース開始時に17名ほどいる中から卒業できるのは、毎年数人ほどという状況です。
では、オーストラリアで最高峰とされる、クイーンズランド大学のMaster of Arts in Interpreting & Translationをみてみましょう。まず、同コース入学時には、IELTS6.5(Overall-Writtingのみ6.0でも可)ポイントという高い英語力の他、大学独自の「通訳翻訳能力適正テスト」に合格する必要があります。この「通訳翻訳能力適正テスト」は、通訳部門と翻訳部門にそれぞれ分かれ、通訳部門では3種類ののテーマ(主に時事問題)が渡され、その中から1つを選択し、5分間の準備後、3分間のスピーチをおこないます。このスピーチは、日本語から英語と、英語から日本語のそれぞれをおこなうため、なかなか難易度の高いテストです。翻訳についても、エッセイなどを日本語から英語と、英語から日本語のそれぞれをおこないます。
同テストは毎年9~10月(年一回のみ)に実施さ、日本人や、他国からの留学生を含め、合計で80~100人ほどの留学生がテストをうけます。しかし、合格者数の目安は毎年15~20人程とされているため、合格率は非常に低いものです。まさに「狭き門」といえるでしょう。
つまり、Master of Arts in Interpreting & Translationでは「最終学歴における成績」、「英語力」、「通訳翻訳能力適正テスト」の三点をクリアした留学生のみ入学が認められ、この入学選考をクリアするということは、NAATIレベル3近い、通訳、翻訳能力があると言えます。
(コース期間中の詳細については、現在執筆中です)
| コース名 | NAATI | 入学時期 | 期間 | 入学基準 |
|---|---|---|---|---|
| South bank Institute of TAFE | ||||
| Diploma of Interpreting*1(2009年は開講しません) | レベル2 | 2,7月 | 5ヶ月 | IELTS6.0 |
| Advanced Diploma of Interpreting*2 | レベル2 | 2月 | 2年 | IELTS5.5 |
| TAFE NSW Northern Sydney Institute | ||||
| Diploma in Interpreting(LOTE) | レベル2 | 2,7月 |
6ヶ月 | IELTS6.5 |
| Adelaide Institute of TAFE | ||||
| Diploma of Interpreting and Translation | レベル2 | 2月 |
1年 | IELTS6.0 |
| Advanced Diploma of Translating | レベル3 | 2月 |
1年 | IELTS6.5 |
| University of RMIT TAFE Division | ||||
| Diploma of Interpreting (LOTE/English) | レベル2 | 2,7月 |
6ヶ月 | IELTS5.5 |
| Advanced Diploma of Interpreting | レベル3 | 2,7月 |
1年 | IELTS5.5 |
| Ozford College | ||||
| Diploma of Interpreting | レベル2 | 2,4,7,10月 | 1年 | IELTS5.5 |
| Advanced Diploma of Interpreting | レベル3 | 2,4,7,10月 | 2年 | IELTS5.5 |
| University of Western Sydney | ||||
| Bachelor of Arts(Interpreting and Translation) | レベル3 | 2月 |
3年 | IELTS6.5 |
| Graduate Diploma of Interpreting | レベル3 | 2,7月 |
1年 | IELTS7.0 |
| Graduate Diploma of Translation | レベル3 | 2,7月 |
1年 | IELTS7.0 |
| Master of Art Translation and Interpreting Studies | レベル3 | 2,7月 |
1年 | IELTS7.0 |
| Master of Interpreting and Translation | レベル3 | 2,7月 |
1年 | IELTS7.0 |
| Macquarie University | ||||
| Master of Translation and Interpreting | レベル3 | 2,7月 |
1,5年 | IELTS7.0 |
| Master of Conference Interpreting | レベル3 | 2月 |
1年 | IELTS7.0 |
| University of New South Wales | ||||
| Master of Art in Translation and Interpreting Studies | 2,7月 |
1年 | IELTS6.5 | |
| University of Queensland | ||||
| Master of Arts in Interpreting & Translation | レベル4 |
|
2年 | IELTS7.0 |
| Monash University | ||||
| Graduate Diploma Translation Studies | レベル3 | 3,7月 |
1年 | IELTS6.5 |
| Master of Japanese Interpreting and Translation | レベル3 | 3月 |
1.5年 | IELTS6.5 |
Australian National University |
||||
| Bachelor of Translation (Asian Region) | レベル3 | 2月 | 4年 | IELTS6.5 |
| Graduate Diploma of Translation | 調査中 |
|||
*1Diplomaコース入学に必要な英語力が不足している場合、Special Foundationコースを受講することができます。このSpecial Foundationコースは、半年間のカリキュラムが組まれ、入学基準はIELTS5.5。費用は4500ドルとお考えください。同コース終了後は、Diploma of Interpretingコースへダイレクトエントリーできます。
上記の他、TAFE WAのADVANCED DIPLOMA OF INTERPRETING (PROFESSIONAL LEVEL)を含め、いくつかの都市で通訳、翻訳コースが開講されていますが、Part-timeコースのため留学生は入学することができません。
今年度の資料については、一部のTAFEのみ発送させて頂いております。その他の詳しい情報については、各大学のWEBサイト等をご確認ください。