まずは基礎と作品作り! Certificate IV in Designからの挑戦
ほとんどのTAFEでは、初心者であってもCertificateコースへの入学には何かしらの作品(フォリオ)の提出が求められていました。
もともと作品を作っていた訳ではなかったので、学校選びは”作品提出が無い学校”を選び、Holmesglen Instituteで学ぶことになりました。
まずは基礎を学ぶためにCertificate IV in Designの一年コースを受講しました。
このコースは、皆が初心者でフォリオを作る為の基礎コースです。その後大学に行きたい人やDiplomaを目指している人がほとんどでした。
最初はadobe(イラストレーターやフォトショップ、インデザイン)の使い方から始まりますが、クラスメイトの殆どが使い方を知らない人ばかり。基礎的なところから始まり、例えばどのようにしてペンツールを使うのか、機能の使い方、などから入ります。
ソフトの簡単な使い方を覚えたら、次はイラストの書き方として、鉛筆、ファインライナー(インクペン)、色鉛筆の使い方を基礎から教えてくれます。
デッサンの仕方は教えてくれるというのではなくとりあえず書いてから、そこからアドバイスをもらって直していく感じです。
一年のコースでしたが、最初は基礎から始まって、CDカバーのデザイン(写真下の写真)、インターネットから見つけてきた写真のスケッチやイラストやソフトを使った地図作成、ポップアートポスター作成(写真上の写真)、お菓子のパッケージデザイン、パンフレットのデザイン、本の中表紙作成、レシピ本のレイアウトと挿絵など、とりあえず実践あるのみ。まずは数はこなしていろいろな作品作りをしました。
例えば、レシピブックの挿絵はまず型やイメージにあう写真を探して、それを参照しながら自分の手で鉛筆やペンで下書きを書いていきます。
それをスキャナーでスキャンして、パソコンに取り込んで、Photoshopで色を付けるような作業をしました。
Certificate IVの授業は週3−4日だったので、比較的自分のペースで楽しく勉強することが出来ます。クラスメイトはローカル率が高く、高校卒業したての10代後半から23歳位までが多数でしたが、お互い切磋琢磨しながら楽しく授業を受けられました。このコースを受講してから、もう少し奥深い技術を身につけたいと思いDiplomaへの進学を決めたのですが、基礎コースを経由して行ってよかったと思います。
技術がグンとあがるDiplomaコース
Certificate IVの受講を通して、Diplomaに入ることを決意したのですが、Diplomaコースからは授業数が一気に増え、月曜から金曜日まで週5日授業がありました。
Certificate IVではアルバイトの掛け持ちも出来たのが、それもできなくなり課題や作品作りに追われる日々でした。
Diplomaのクラスでは、Certificate IVで学ばなかったソフトの使い方や、カメラの使い方、一眼レフの撮影方法も教えてくれました。
最初は基礎だったので自分のポートレートをとって、イラストレーターに取り込んでなぞって書いていくということから始めました。この作品は自分のPhoneカバーにしました。
カメラの授業後半になると、自分で写真を取ってPhotoshopで編集して映画のポスターを作ったり、WEBサイトのデザインをしたりと、自分でもスキルが高くなっていることを実感していきました。
二学期目には授業内で自分のWEBを立ち上げたので、そのWEBサイトは今現在も使っています。
彩子さんのWebサイトはこちら
ディプロマではとてもたくさんの事を経験し作品を作ることが出来ました。
コンバースの広告作成、シェークスピアプログラムのカバーデザインとポストカードそしてバッジのデザイン、自身のポートレート手書き作成、メールマガジンのデザイン、自分のスキンケアブランド作りとそのラベルと箱のデザイン、ホルムスグレン各コースキャラクターとポストカード制作、近々応募予定の母乳促進の会社のポスター作り(最終的にはキュレーターの人が来て作品について意見をくれました)、道案内(Way finding)サインのデザイン、タイポグラフィーの授業の一環としてのブックレットデザイン、見開き漫画のイラストレーション、インターネットバナーのデザイン、ホテルのブランドのロゴ、冊子、内装等のデザイン、自身のポートフォリオデザイン、などなど、ほんとうに色々な分野を経験できました。
一番印象に残っている授業はスキンケアブランドのデザイン
他の先生もみんな親身になって教えてくれたのですが、私のお気に入りの先生は、テレビ局で働いていたイアン先生です。
彼は現在イラストレーターとしても活躍しているのですが、Certificate IVとDiploma両方教えていて、最初からお世話になりました。
先生によってデザインの作成方法は違うのですが、イアン先生は手書き重視。作品作りで何度も煮詰まった事があったのですが、いつも私も勇気づけてくれて心のケアまでしてくれました。
先生の授業は比較的自由にさせてくれて個性を伸ばしたような授業です。でもアドバイスはしっかりとくれて、特に基礎を根気強く細かく教えてくれました。
どの作品も思い出に残っていますが、一番楽しかった授業を上げるならばスキンケアパッケージの制作です。
自分のスキンケアブランドを立ち上げるって、すごく興味ある内容だったので、最初からアイディアもどんどん湧きました。始めたときからやりたいと思うコンセプトがあったのですが、最終的にそれにより近いものが完成できたのが何より嬉しかったです。
ロゴを作っている時に、先生にイメージが違うと言われてもう一回やり直したことがあったのですが、直す時でも先生はしっかりとしたアイディアくれました。その時はフォントが強すぎるから作品に合わないといわれて、少しソフトにしたのですが、結果とてもいい作品になりました。
パッケージは、イメージ通りの柄の作り方が分からなくて、止まっていたら先生が助けてくれました。先生はいつも真剣に作品と向き合っている私達のアイディアを引き出すような教え方をしてくれました。
リサーチ力がとても大事。自分が仕事をする上での技術も学べるコース
Certificate IVでは、とにかく言われたとおりに作品を作っていればよかったですが、Diplomaは自分がビジネスクライアントと仕事をするにあたってどのように適応していくのか、という技術を学んでいきます。
ですので、何をするにもまずはリサーチして、どういう会社なのか、何が求められているのか、トレンドリサーチすることから、作品作りが始まります。
まずはレポートを書きながら作品をつくるので、何を作る時にもとにかく時間がかかりました。レポートもアサインメントの一部となるので、多いときでは写真説明文を含めてレポート30−40ページって時もありました。
作品作りも時間かかるのですが、コンセプトを説明することも同時進行で行わないといけません。
先生は妥協を許さないので先生の納得する作品をつくらないと先に進めない為、作品を作り始めてからコンセプト説明した後に、やり直しさせることも多々ありました。
先生はもちろん厳しいこともいいますが、愛をもって接してくれます。
キャリアのある先生方ばかりで、テレビ局で働いていたイアン先生を始め、有名な新聞社Ageでデザインされていた方、現役イラストレータなどみんなクリエーティブ。すべての先生が教えながらデザイナーとしても活躍しているので、現在のトレンドなども教えてくれながら常にアイディアやヒントをくれました。
Diplomaの毎日はとにかく必死で、自分の時間を作品にすべて捧げた一年でした。毎日夜中まで作品を作ってましたし、それに加えて朝9時から週5日で授業があります。睡眠時間をかなり削る毎日でした。
ほんとうに大変なコースですが、自分でも実感できるくらい伸びを感じました。
この一年間は無駄ではなかったと思うし、技術を身につけることが出来て、デザイナーとしての自信もつけることが出来ました。
プライベートも勉強も楽しみたい!って方には向かないコースですが、この分野の経験や知識をしっかり得たいという方には本当にお勧めのコースです。
今後はコンペティションに応募しながら、日本に戻りちょっとずつデザインの仕事を増やして経験をつけていければと考えています。
彩子さんが学ばれたコースはこちら!
今回彩子さんが学ばれたコースは、Holmesglen Instituteで開講しています。
キャンパスはたくさんあるのですが、デザインコースはChadstoneキャンパスのみで開講しており、メルボルン市街地からも電車で40分ほどとなります。
緑に囲まれたChadstoneキャンパスは、メインキャンパスとなりローカルと留学生ともに多くの学生が通学し、たくさんのコースがここで開講されています。
彩子さんの受講された
「Certificate IV in Design」そして
「Diploma of Graphic Design」コースに関して興味がある方は当社までお問合せくださいね。
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