「反対する理由がなかった」
お子様から「オーストラリアの大学へ進学する」と聞いたとき、Sさんはそう思ったそうです。
Sさんと奥様は大学で外国語系学部を卒業しており、ご両親とも、もともと語学には興味を持っていました。そういったご両親のもとで育ったお子様も、小さい頃に、外国人と接することもあり、海外への関心を持つバックグランドは持っていたようです。
お子様は、修学旅行でオーストラリアへ行った経験もありましたが、オーストラリアの大学へ進学を希望しているとは思いもよらなったそうです。心配な面もありましたが、治安や生活費、環境面等、色々と考慮し、オーストラリアであったから「お子様の進学を応援する」と決められました。
お子様は、奥様には、それとなく海外の大学へ進学したいことを相談していました。「私には、日本の大学進学の話をしつつ、後から考える虎視眈々と私に伝えるタイミングを伺っていたのではないか」と、Sさんは当時を振り返ります。
「正直経済面の不安はあります」
某メーカー系企業で管理職を務めるSさんは、多くのベテラン社員や中堅層、新入社員、また、社会での若者を見ている中で、ご自分の周囲にいる人たちの多くに見受けられる積極性の少なさに、心配を感じることもあるそうです。
以前は日本には技術的優位がありましたが、日本市場の縮小や他の国のメーカーの追い上げ等、のんびりしていては、どんどん後においていかれます。刻々と変化する世界、その中で必要なことは、自分で考え、行動していける力。積極的な思考が必要ではないかと強く思っているようです。そういった意味では、外国で揉まれた経験を持っている新入社員は、「自分から進んでことに当たって行こう」という強い姿勢が、傾向的に見受けられるそうです。
オーストラリアの大学の学費は決して安くはありません。経済面での不安はありますが、将来的なことを考え、Sさんはお子様のオーストラリア進学を応援しています。
「最近は女性のほうがたくましい」
Sさんは仕事の中で、最近は女性のほうがパワーがある、ということを感じることが多いそうです。
Sさんのお話で印象的だったエピソードは、例え話ですが、新人が何か仕事でトラブルを起こした時、夜遅くなっても泣きながらがんばってやるのは女性、嵐が過ぎ去るのを待とうとするのが男性、という傾向があるそうです。
ご自身のお子様にも、海外での経験と女性としての強さを身に着けて、将来活躍して欲しいとの想いがあります。
「本人の意思が重要」
お子様がオーストラリアに渡航して1年半が経ちました。最初の頃に比べて「たくましく、しっかりとしてきている」と感じているそうです。
両親ともに、お子様が高校を卒業して急に海外に一人で出ることに不安はありました。しかし、「本人が一番不安になって苦労している」、そして、「今は勉強をする時期なので、自分の意思を大切に、しっかりとがんばって欲しい」と、お子様のオーストラリアでの成長を応援しています。
スタッフからのコメント
Sさんとお話をさせて頂いて、父親としてお子様を想うお気持ちと、さらに広い「人材育成」という視点で、お子様の将来を考えていらっしゃいました。
お子様の現地での勉強は、これからますます大変になりますが、大学卒業まで私たちもしっかりとお手伝いさせて頂きます。