オーストラリアで学ぶ国際関係学



目次
人口の3割以上が海外生まれという多民族国家オーストラリアは世界の様々なバックグラウンドを持つ人々が生活する世界の縮図ともいえる様相を呈しています。

そんな多民族国家・多文化社会であるオーストラリアで「国際学」を学ぶ意義は大きくその教育と研究が盛んに行われています。将来、安全保障、外交政策、発展途上国の開発と教育支援・・・などのキャリアを目指す方にお勧めの学問です。

オーストラリアの大学で学べる「国際学」コースは、は主に3つの学問分野(専攻)に分けられます。
国際関係学とは?
International Relations
国と国との関係や安全保障問題、外交政策の意思決定等、政治学を中心とした学問分野
開発学とは?
Development Studies
発展途上国の社会開発をメインとした分野で、貧困問題や格差の解決を目指す学問分野 →詳しくはコチラ
平和学とは?
Peace/Conflict Studies
紛争が起こる背景や原因を学び、社会的・政治的な課題を検証しながら武力に頼らない紛争回避と平和維持の重要性を学ぶ学問分野
本記事では、3分野の中からオーストラリアの大学で学ぶ国際関係学について詳しくご紹介します。

オーストラリアの大学で学ぶ国際関係学


オーストラリアの国際関係政策は、多国間主義(マルチラテラリズム)と地域主義(リージョナリズム)に特徴づけられます。多民族国家、アジア諸国との結び付きの深さから、オーストラリアでは国際関係の研究が活発に行われており、世界全体の枠組みとバランスを考える多国間主義と、アジア近隣諸国との地域主義の両面から学ぶことが出来ます。

オーストラリアの大学でこの学問分野を学びたい方にお勧めなのが、メルボルン大学、クイーンズランド大学、西オーストラリア大学、アデレード大学、ウーロンゴン大学、カーティン大学の6大学です。

オーストラリアの大学で履修する国際関係学の科目


オーストラリアの大学、国際関係学コースではどのような科目を履修しどのような授業を受けるのでしょうか。下に一例をご紹介します。
Introduction to International Relations
国際関係学の入門編。長年に渡って国際的な議題とされてきた戦争と平和、国家主権、ナショナリズム、政治的不安定、核兵器、国際法、また、現代新しく議題とされている世界統治とグローバリゼーション、Non-state Actors(政府以外の組織)、人権、人道的介入・・・などのトピックおける国際関係の変化について理解を深めます。
International Relations of the Twentieth Century
20世紀の国際関係学を学ぶ科目。1990年から現在までの国同士の関係性の変化や進化を考察し、世界政治と国際関係の規律を形作ってきた重要な出来事(政治的国際関係の発展)における理解を深めます。
International Relations of East Asia
日本を含む東アジアの国際関係を、各地域の発展、植民地時代、そして、植民地からの解放プロセスといった歴史的側面から、現在の政治、経済、安全保障にどのような影響を与えているのかを学びます。

オーストラリアの大学卒業後のキャリア

オーストラリアの大学で国際関係学を学んだ方は、将来将来、安全保障、外交政策、発展途上国の開発と教育支援、ジャーナリスト、国際教育オーガナイザー、ユネスコ・ユニセフ・世界保健機関(WHO)などの非営利団体などに従事しています。

メルボルン大学


メルボルン大学メルボルン大学はオーストラリアのトップ大学の1校であり、その国際関係コースでは「緑の国家-民主主義の主権と再考」の著書、Robyn Eckersleyはじめ、世界的に影響力を持つ研究を行う講師から学ぶことができる世界的にも評価が高いコースといえます。Politics(政治学)と名前についているように、政治学からのアプローチで国際関係を学びます。
コースBachelor of Artsコース
専攻Politics and International Studies(大学HP
学費年間 33,824〜38,564豪ドル(約257〜293万円)(2021年)
期間3年間
入学条件日本の高校を卒業してから留学する場合
日本の高校卒業後にメルボルン大学を目指すには、まずは付属カレッジTrinity Collegeのファウンデーションコースを受講します。ファウンデーションコースの入学条件は高校の成績80%以上+英語力IELTS6.0となりますので、英語力が足りない方はまず語学留学からスタートしましょう。
そしてファウンデーションコースで規定の成績(アカデミック英語、英語と思想史で70%以上の成績)を修めると、メルボルン大学への入学が許可されます。
IB Diploma保持者
IB Diploma 31以上(日本語・英語のDual Language IBの場合は英語力証明(IELTS Academic6.5)も必要)

クイーンズランド大学


オーストラリアのトップ8大学(Group of 8)の1校、クイーンズランド大学は、国際関係の学問分野において世界トップ50位以内にランクインしています。
コースBachelor of International Studiesコース(大学HP
専攻International Relations
学費年間 32,352豪ドル(約246万円)(2021年)
期間3年間
入学条件日本の高校を卒業してから留学する場合
日本の高校卒業後にクイーンズランド大学を目指すには、まずは付属カレッジIES Collegeのファウンデーションコースに入ります。ファウンデーションコースは3種類あり、各コースの入学条件はIELTS5.0(Extemdedコース)/IELTS5.5(Standardコース)/IELTS6.0(Expressコース)です。英語力が足りない方はまず語学留学からスタートしましょう。ファウンデーションコースを規定の成績で修了後、クイーンズランド大学へ進学となります。
IB Diploma保持者
IB Diploma 30以上(日本語・英語のDual Language IBの場合は英語力証明(IELTS Academic6.5)も必要)

【体験談】高木美優さん(大学)
国際関係から日本に貢献できるキャリアへ
私は大学で研究職に就くことを目標とし、日本の大学で国際関係論の修士号を取得しました。その過程で、戦争と人間の本質の関係性や現代世界の平和構築活動などについて学ぶ必要性を感じて・・・

【体験談】大久保常世さん(大学院)
国際平和に貢献する研究者を目指して
私は大学で研究職に就くことを目標とし、日本の大学で国際関係論の修士号を取得しました。その過程で、戦争と人間の本質の関係性や現代世界の平和構築活動などについて学ぶ必要性を感じて・・・

西オーストラリア大学


西オーストラリア大学もパースに位置するオーストラリアのトップ8大学(Group of 8)の1校です。アジア学のコースも開講しており、アジア地域の国際関係研究も活発に行われている大学です。
コースBachelor of Artsコース
専攻Political Science and International Studies(政治と国際学)(大学HP
学費年間 33,000豪ドル(約251万円)(2021年)
期間3年間
入学条件日本の高校を卒業してから留学する場合
日本の高校卒業後に西オーストラリア大学を目指すには、まずは提携カレッジTaylors Collegeのファウンデーションコースに入ります。ファウンデーションコースは高校の成績と英語力に応じて3種類あります。英語力が足りない方はまず語学留学からスタートしましょう。ファウンデーションコースを規定の成績で修了後、西オーストラリア大学へ進学となります。
IB Diploma保持者
IB Diploma 27以上(日本語・英語のDual Language IBの場合は英語力証明(IELTS Academic6.5)も必要)

【体験談】山川大智さん
生物科学からの転身~西オーストラリア大学で学ぶ国際関係学
日本の大学では生物科学を学んでおり、すべての事象は科学で説明が出来ると思っていました。しかし研究をするにつれて、科学の恣意性や限界に感じ始めたとき、哲学や宗教といった客観性を超えた学問や、経済や政治といった国際関係学に目を向けるようになり・・・

アデレード大学


南オーストラリア州アデレードに位置するアデレード大学 も全豪 トップ8大学(Group of 8)の1校です。アデレード大学での国際関係は、国際安全保障、人権、グローバルガバナンス、などがメインで専攻出来ます。
コースBachelor of International Relationsコース
専攻International Relations (国際関係学)
学費年間 35,000豪ドル(約266万円)(2021年)
期間3年間
入学条件日本の高校を卒業してから留学する場合
アデレード大学カレッジの Foundation コースを終えること。アデレード大学カレッジからの詳しい進学方法は下記ご参考ください。

参考:アデレード大学への進学方法

直接入学の場合の英語条件
IELTS Academic overall 6.5(各セクション 6.0)以上 または アデレード大学付属英語学校のPEPコースを規定レベルで修了すること
IB Diploma保持者
IB Diploma 25以上(日本語・英語のDual Language IBの場合は英語力証明(IELTS Academic6.5)も必要)
奨学金[2021〜2025年]アデレード大学から奨学金のお知らせ

カーティン大学


パースにあるカーティン大学は、東南アジア地域での知名度が抜群の大学です。また、国際関係進学には珍しい、ディプロマコースからの編入ルートを持っており、同コースの場合、Diploma of Arts & Creative Industries – Social Science Streamコースを修了すれば大学2年次へ編入することが出来るため、日本の高校生には進学がしやすい大学の1つと言えます。
コースBachelor of Artsコース
専攻International Relations (国際関係学)(大学HP
学費年間 29,600豪ドル(約225万円)(2021年)
期間3年間
入学条件日本の高校を卒業してから留学する場合
日本の高校卒業後にカーティン大学を目指すには、まずは付属カレッジCurtin Collegeに入り、高校の成績と英語力に応じてファウンデーションコースまたはDiplomaコース(Dipoma of Arts and Creative Industries/Social Science Stream)を受講します。

ファウンデーションコースの場合は修了後、カーティン大学1年次にに入学。Diplomaコースの場合は2年次に編入することが出来ます。

英語力が足りない方はまず語学留学からスタートしましょう。
IB Diploma保持者
IB Diploma 24以上(日本語・英語のDual Language IBの場合は英語力証明(IELTS Academic6.5)も必要)

ウーロンゴン大学


シドニーから南に電車で1時間半の距離にあるウーロンゴン大学は、国際関係学コースでは、様々な国の政治、社会、文化、言語、歴史的側面からその関係を考察し、また、国内政治に大きな影響を与えている国家間の力関係や国同士の相互関係に焦点を当てながら、グローバルな問題・争点を分析します。
コースBachelor of International Studiesコース
専攻International Relations (国際関係学)(大学HP
学費年間 26,592豪ドル(約202万円)(2021年)
期間3年間
入学条件日本の高校を卒業してから留学する場合
日本の高校卒業後にウーロンゴン大学を目指す場合、高校の成績が5段階評価中3.8以上あれば直接大学へ入学できます(3年次に5科目以上アカデミック科目が必須)。

この条件を満たしていない場合は、付属カレッジUOW Collegeのファウンデーションコースに入ります。ファウンデーションコースを規定の成績で修了後、ウーロンゴン大学へ進学となります。
IB Diploma保持者
IB Diploma 25以上(日本語・英語のDual Language IBの場合は英語力証明(IELTS Academic6.5)も必要)
奨学金[2021年]ウーロンゴン大学より奨学金のお知らせ

出願に向けての準備


1. まずは英語試験を受けましょう
まずはIELTS(アイエルツ)試験を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
日本英語検定協会
http://www.eiken.or.jp/ielts/
JSAF
http://www.jsaf-ieltsjapan.com/?p=431
IDP Education
https://ieltsjp.com/
IELTSスコアは足りなくても出願可能です。その場合は大学付属語学学校とセットでのお申込みとなります。
2. 出願に必要な書類4点を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。IELTSの受験が終わったらこちらの4点を揃えて担当カウンセラーにご提出ください。
  • 高校の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
  • 高校の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
  • IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
  • パスポートコピー
※高3前期までの成績で出願出来ます
※高校の卒業証明書は、卒業後に提出してください

3. 出願手続きスタート
最後に、オンライン申込みフォームを送信してください。その後、正式に出願手続きをスタートします。

留学相談&お問い合わせ


当社オーストラリア留学センターは上記6大学を含む全豪29大学の公式出願窓口となっており、ご相談から出願手続き、更に現地サポートまで全て無料で提供しております。上記6大学以外にも、国際関係を学べる大学は複数あり、学力、英語力、希望内容、ご予算など詳しくお伺いしたうえで、おひとりおひとりに合う大学をご紹介しております。
オーストラリアの大学、国際関係コースへの進学は、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください
※備考※
・本記事は2020年11月現在の情報に基づいており、コース概要や入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費は毎年改定されます。本記事では2021年度学費をご案内しております。
・学費の日本円額は、現在のレート1豪ドル=76円換算しておりますが、実際にはお支払い時のレートが適用されます。
※今回ご紹介した上記コースは学士号となりますが、大学院の修士号コースもご紹介することができますので、個別にお問い合わせ下さい。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号H318)
13歳でのメルボルン短期留学をきっかけに「英語」と「海外」に目覚め、その後カナダ(語学留学)とアメリカ(大学留学)にも留学。卒業後、ワーキングホリデーでオーストラリアへ再渡豪し、オーストラリア留学センターでワーペリ。帰国と同時にオーストラリア留学センター日本窓口が開設され現職へ。留学生を現地オーストラリアで「迎え入れる立場」と日本から「送り出す立場」、両側での勤務経験を通して、双方の視点からアドバイスすることを心がけています。 このカウンセラーに質問する

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